墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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安藤忠雄展 光の教会の実物大レプリカ @国立新美術館

国立新美術館の開館10周年を記念する企画展、「安藤忠雄展―挑戦―」を見に行った。

展示テーマは6つに分かれていて、 プロローグでは建築家となる以前に世界放浪した際のスケッチや最初の作品(現・アトリエ~原寸大で一部を再現)、第一部では「住吉の長屋」をはじめとする住宅作品、2部では一連の教会作品、3部では「表参道ヒルズ」などの都市建築、4部では「直島プロジェクト」などの環境一体型建築、5部ではベニスの「プンタ・デラ・ドガーナ」など古い建物の再生、さらに最後に大阪での街づくり活動などが、模型や図面、映像などで紹介されている。

 

圧巻は屋外スペースに造られた「光の教会」の1/1レプリカ、といいつつ、コンクリートで造られた”実物”。今後も恒久展示となるのだろうか。

 

オリジナルは1989年に大阪府茨木市に建てられているが、十字に部分にはガラス窓が嵌め込まれているそうだ。

 

こちらは当初の提案どおりで十字の穴が穿たれているのみ。

 

外部と内部を隔てるドアもなく、天井はあるが外気が通り抜けていた。 

 

十字は西側を向いており、光が刻々と変化していた。

 

空の様子。 

 

一般1500円。

10/20,21の両日では会場内にて安藤忠雄氏本人による”フリートーク”がある。

http://www.nact.jp/exhibition_special/2017/ANDO_Tadao/

 

日没後の館内は光がきれいだった。 国立新美術館の設計は黒川紀章。

 

ツリーのようで年末感があった。 

運慶・興福寺中金堂再建記念特別展 @東京国立博物館

11月26日まで開催中の運慶展へ行きました。

 

平安末期から鎌倉初期にかけて活躍した仏師・運慶(12世紀半ば~1224年)の現存作品30数体のうち22体が一堂に会していて、父・康慶や実子・湛慶、康弁らの作品も含めて国宝や重文ばかりの作品40点近くを拝観できます。

 

こちらの奈良興福寺北円堂の国宝・無著菩薩立像(像高195cm、1212年頃の作)を、ぐるりと回りながら目の前で、じっくりと拝観させていただきました。

木彫でここまでリアルに、それも超絶技巧的ではないやり方で、自然と存在感のオーラを発するように創造できるものなのか、と驚きました。

興福寺のサイト

http://www.kohfukuji.com/property/cultural/111.html

 

こちらは和歌山・金剛峰寺の八大童子立像(内の制多伽童子、1197年頃作。運慶作の現存6体が展示)

像高は1mほどで、子供の背よりは小さく造られています。

表現のリアルさだけでなく像の大きさがもたらす効果も追求していたように思え、実際その効果に圧倒されました。

高野山霊宝館のサイト

http://www.reihokan.or.jp/syuzohin/hotoke/myo/hachi.html

 

 10/15午前の日曜美術館で、みうらじゅん氏がミケランジェロと比較されていましたが、まさに世界の彫刻史においても最高峰ではと感じました。

(みうら氏のコメントでは「阿修羅のチームがジャニーズだとすると、八大童子はエグザイル。なぜなら躍動感があってダンサブルだから」という、運慶が参考にしたであろう興福寺の乾漆八部衆立像との比較コメントも秀逸でした)

 

東博のサイト・展覧会の見どころ

http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1861#top

 

一般1600円。

仏像ファンでなくても、美術に興味がある方には必見の展覧会では。

10月中の土曜日の夜間、閉館間際であればじっくり拝観できると思います。