墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

画像が出ない場合はPCで、クロームOSでお試しください。

「カールステン・ニコライ:パララックス」展 @市原湖畔美術館 千葉県市原市不入

こちらのnot simpleさんのエントリで俄然興味を持ち、市原湖畔美術館へ行ってきました。

ottiee.hatenablog.com

 

「いちはらアートミックス」と同時開催の企画展で、5/14まで。

 

入場料は一般1000円。

カールステン・ニコライ(1965~)は、ドイツのカールマルクスシュタットで生まれ、ベルリンを拠点として活動する現代アーティスト。アルヴァ・ノトの名でミュージシャンとしても活躍中。

 

展覧会タイトルの「パララックス」とは、観測地点の相違によって対象が異なってみえる視覚現象・視差のこと。

会場入口に掲示された作者のメッセージには、「数学、物理学、統計学の応用、それから偶然性のもたらすプロセスがアートの形成・構成にいかに重要な役割を示しているか、お見せします」とありました。

 

最初の展示がいきなりクライマックス。

・「ユニディスプレイ」(ichihara version)

両脇に鏡が置かれた長い湾曲した壁面に、さまざまなパターンの動画図形が数分ずつ投影されます(動画撮影は不可)

24種の動きは全く違うので、ずっと見ていても飽きません。というか圧倒(幻惑?)されました。

動きは素早いのもあればわずかずつ変化するものもあり、2次元なのに深い奥行きが感じられました。

特に面白かったのはモアレのようなパターンで、生き物のような動きを寄り目になりそうになりながら見ていました。

(スマホ画面でもモアレが…)

展示では画像と連動した音が出ますが、ベンチに座ると連動する振動もあります。

 

・「ヴォルケン」(雲)

上空9000mから撮影した雲の写真。右は窓。

 

・「フェーズ」も映像作品。

近眼の自分には、眼鏡を外しても全く同じように見えることが新鮮でした。

 

・「パーティクル・ノイズ」は、放射線量を音の高低や音の場所に変換させるという展示でした。

3年前に来た時この部屋には、逆さの舟の列がありました。

いちはらアート×ミックス② 千葉県市原市 市原湖畔美術館 内田未来楽校 - 墳丘からの眺め

 

パララックス展、非常に面白かったです。おすすめです。

本展のチケットで館内の別の展示も見られますが、いちはらアートミックスの一環で開催中の、かこさとし氏による「小湊鉄道百歳企画 里山絵本展」も、とてもよかったです。

 

車でないと不便な場所ですが、晴れていれば「小湊鉄道+徒歩」で時間をかけて行くのもいいかも知れません。

市原湖畔美術館/ICHIHARA LAKESIDE MUSEUM

中野区立歴史民俗博物館・常設展示 東京都中野区江古田

前回のつづき。

外庭で「離れ」の特別公開を見たあと、館内へ。

初めて入ったが旧石器から現代まで、当地の各時代の史料があって充実していた。

 

縄文時代の土器や石器のコーナー。

 

弥生期のコーナーでは竪穴式住居の復元模型も。沼袋駅の南側にある平和の森公園からは旧石器から近世に至る暮らしの跡が残っているそうだ。

 

古墳時代のコーナーもあった。

あとで調べていると当博物館館長が書かれた下記のコラムで、中野区立上高田図書館の東側一帯の遠藤山古墳群跡から径13~18mの3基の円墳跡(平成2年調査)と4基目の古墳の周溝(平成26年調査)が発見されていたことを知った。

【中野の歴史2-2】中野にも古墳があった!? | 中野の歴史 | まち歩き | 中野区都市観光サイト まるっと中野

 

少しとばして江戸時代の展示。こちらは犬の駕籠の復元。

江戸時代、現在の中野駅の西側には約100ha(TDL+TDSと同規模)の広さの野犬の御囲(おかこい)が広がっていた。

五代将軍綱吉の生類憐みの令によって江戸の野犬を収容した施設で、収容した犬は10万頭とも20万頭ともいわれるそうだ(再度下記のコラムより)

【中野の歴史5-1】 5代将軍綱吉とお犬様 | 中野の歴史 | まち歩き | 中野区都市観光サイト まるっと中野

 

こちらは、宝仙寺三重塔の1/12模型


現在の宝仙寺境内にある三重塔は再建されたもので、昭和20年に戦災で焼失するまでは寛永11年(1636)に建立された高さ24mの塔が区立第10中学校の場所にあった。

地元の一般人飯塚惣兵衛夫妻が出資者で当時の住職が発願者であることが判っているがそのようなケースは尋常なことではないとのこと(再びコラムより)

【中野の歴史4-4】 宝仙寺三重塔の謎 | 中野の歴史 | まち歩き | 中野区都市観光サイト まるっと中野

 

江戸期(安政6年:1859)築の深野家(名主屋敷)の模型。

 

家屋の一部が展示室内に移築復元されていた。

 

戦時中のコーナー。焼夷弾や爆弾、鉄かぶとや防毒マスクも。

 

 別の部屋では企画展「書く道具 手書き、複写、印刷へ」が開催されていた(~6/4)

 

筆から始まって、ここは「学校で書く」の展示。鉛筆ケースの展示。

 

ガリ版謄写版もガラスケースの中。

 

ワープロやフロッピーも。

 

 明治20年に東洋大学の前身である哲学館(現在の哲学堂公園)を築いた井上円了の展示コーナーもあった。

 

そのコレクションの一つ、アルマジロの小物入れ。

 

このあと、哲学堂公園も訪ねた。

つづく。