墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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猫迫1号墳(付近) 福岡県田川市夏吉

前回のセスドノ古墳から、ほんの150mほど東に猫迫(ねこさこ)1号墳のピンが立っていたので行ってみました。興味深い名称の古墳が続きます。

 

現地では地図を見間違えていて、南隣のこちらのお宅の木立がそうかと思っていました。

 

東側に回り込んで。

 

ところがピンの位置を改めてよく見ると、そのちょうど背面の新築住宅のあたりでした。削平された様子ですね。

 

田川市のサイトに解説がありました。

南東側に張出部を持つ約28mの円墳で、セスドノ古墳石室と類似し、伽耶・新羅地域の影響が強くみられる「初期横穴式石室」を持っていたとのこと。

猫迫1号墳 / 福岡県田川市

上記のサイトの2次元QRコードをスマホで読み込むと、3次元モデルを見ることができます。

 

セスドノ古墳 福岡県田川市伊田

前回の伊方古墳から、彦山川の右岸を4㎞半ほど遡ったところに、セスドノ古墳があります。

 

公園に溶け込んだような墳丘。

 

柔らかな膨らみの墳丘は、土木工事で削られた後に調査・復元されたからのようです。

福岡県指定史跡 セスドノ古墳
田川市大字伊田2847番地
昭和46年11月16日指定
田川市の東北部の丘陵に築かれた円墳で、封土直径35m、高さ6m、周囲には幅6mの濠がめぐり、さらに外側には幅16mの外堤がめぐっていた。
封土の西側に全長4mの横穴式石室が構築され、天井には大きな平石4枚がわたしてある。石室内面には全面的に赤色顔料が塗られ、内部からは直弧文のある鹿角製刀装具、武器、武具、馬具、装飾品、須恵器小壺など特色ある副葬品が、埋葬当時のままで発見されている。これらの出土物は平成2年に一括して田川市有形文化財の指定を受け、現在、田川市石炭資料館に展示されている。
昭和43年に土木工事で7割以上の封土が除かれ危険な状態であったので、発掘調査後旧状を尊重しながら低平に復元し芝貼りを行って今日の状況となった。
墳丘の規模、石室の構造、副葬品の内容などから田川地方第一級の古墳であり、5世紀の末から6世紀の初めにかけての築造と考えられている。
当地方の古墳文化を理解するうえで欠くことのできない貴重なものである。
福岡県教育委員会 田川市教育委員会

 

セスドノって興味深い名前ですが、ちょっと検索しただけでは分かりませんでした。

 

墳頂に上がって振り返った説明板方向。

 

ぐるりと周溝と外堤が巡っていて、なかなか雄大です。

 

裾から墳丘を。


外から堤と墳丘を。奥は鏡山でしょうか。

 

公園の滑り台からは、ぴょこんとした山が見えました。

 

香春岳でしょうか。

2023年9月上旬訪問