墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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足羽山古墳群・山頂古墳 福井県福井市足羽上町

前回のつづき。

福井県立歴史博物館を見た後は、福井市の中心部に立地する足羽山(あすわやま)古墳群を訪ねた。

 

福井駅から1.3km西南西、足羽川を渡った先の山の上・足羽山公園に立地する。

 

標高90~100mほどの細長い独立丘陵だが車で上がることができて、尾根上には公園や神社、博物館もある。

下記の案内図には、山頂古墳(継体天皇像)、大塚山古墳、柄鏡塚古墳、宝石山古墳、饅頭山1号墳の位置が記されていた。

 

まずは山頂(三段広場)にある”山頂古墳”へ。

 

ここには説明板もあった。

足羽山古墳散歩
山頂古墳
足羽川と福井平野をのぞむ絶好の場所にあるこの丘は、今から1600年前につくられた古墳で、「山頂古墳」と呼ばれています。明治時代に足羽山公園がつくられたとき削られてしまい、元の形や大きさはよくわかりませんが、現在でも直径約60m、高さ約7mの大きさを残しており、そのほとんどが人工的に盛り土をしてつくられていることが分かっています。
この古墳の調査では、笏谷石(しゃくだにいし)をくり抜き、直線と曲線を組み合わせた「直弧文」という古墳時代特有の文様を刻んだ石棺や、それをおさめるための石積みの部屋(石室)、また、石棺のまわりから玉類、丘の上からは古墳のまわりを飾った埴輪が見つかっているほか、周辺から「三角縁神獣鏡」という青銅の鏡の破片が見つかっています。いずれも他にあまり例のないもので、古墳の大きさとあわせて、この古墳に葬られた人の地位の高さをうかがわせます。
福井市立郷土歴史博物館では、見つかった石棺を石室の推定復元模型とともに展示しており、古墳に埋葬された当時の様子が観察できます。
福井市教育委員会

 

石段を上った先の墳頂には・・・

 

なんと継体天皇の石像が置かれていた。

 

インパクトのある尊顔。

 

 その視線の先には、福井平野が日本海に向かって開けている(北西方向)

 

東の方向も眺めが良い。

継体天皇の墓であるかは?だが、立地的に、まさに福井平野全体を掌握していた首長の墓であることが察せられた。

 

 像の隣には明治に建てられた遺跡記念碑。

 

墳丘の北隣には福井市自然史博物館がある。入館料大人100円。この時は「世界の大むしむし展2」が開催されていて親子連れで大賑わいだったが、自分は「屋上」を目当てに入館した。

 

屋上から見た山頂古墳。継体天皇像は木々に蔭。

 

北側には、西から東をぐるりと見渡せる素晴らしい展望があった。

 

北西から北側、日本海の方向。かつては大きな湾を形成していたのだろう。

 

北東側、福井駅のある中心街の方向。

 

緑の部分は福井の街中を流れる足羽川。6km北西で九頭竜川に合流する。

 

案内板によると、この東北東の方向に白山があるはずだが雲に隠れていた。

 

自然史博物館にあったの地形模型。上が足羽山で、その下の右に八幡山と左に兎越(おさごえ)山がつながっている。

染色体を横にしたような形。 

 

少し前に羽田からソウルへ向かう途中でよく見えていた。 

 

展望を味わった後は案内地図にあった他の古墳を目指した。写真で撮った地図を見比べると大塚山古墳はこのあたり(工事中の足羽山公園遊園地の前)

後で墳丘を削って駐車場になっていることを知った。

 

森に入って裏側から。現地には古墳の表示は全くなかった。

 

その先、柄鏡塚古墳はこのあたりのはず。最初の案内板の地図には散策路が書かれていたが、草に埋もれたのかわからなかった。

 

この先へ行ってもわからないだろうと判断し、ここで山を降りて、市内のもう一つの博物館(福井市立郷土歴史博物館)へ行ってみることにした。

つづく。 

福井県立歴史博物館 福井県福井市大宮

前回のつづき。

あきらめが早すぎた(?)免鳥長山古墳のある海岸沿いからは途中まで来た道を戻り、福井の中心部に入って博物館と古墳を訪ねた。 

最初に向かったのは福井県立歴史博物館。 

 

とても日差しが強かったので、一息入れる目的もあった。

 

駐車場から入口までも日影をたどりながら進んだ。 

入場料は一般100円と格安だが、大きな展示スペースを持つ見ごたえのある博物館だった。常設展は旧石器から昭和まであり、古墳時代の展示も充実。

六呂瀬山古墳出土の家形埴輪や、松岡古墳群・二本松山古墳出土の冠レプリカ、大型の石棺レプリカなどがあった。

大変残念なことに常設展示は一切撮影禁止。

公式サイトに展示物写真は無く、常設展示図録や古墳関連図録も無かったので、見たものの記憶がすでに薄れている。

http://www.pref.fukui.jp/muse/Cul-Hist/johsetsu/history.html

 

東京国立博物館では企画展以外はほぼ撮影可、考古コーナーも数点を除いて撮影可となっている。メモ代わりに展示物のキャプションや解説パネルを撮りたいときもあるので、デフォルト「可」を検討していただけるとありがたいです。

 

撮影可のコーナーはロビーの車と昭和の生活コーナー。

 

昭和のくらしコーナーは「力作」!

ここは見学者も絶えない感じだった。

 

台所の様子。東京の場合よりも広いか。

 

居間の様子。 

 

細部の置物にもこだわりが感じられる。

 

ペナントや百科辞典。

 

今にも鳴りそうな黒電話。

 

再現された店舗も。 

 

駄菓子屋の内部。

 

町の食堂も博物館入り。

 

昭和のコーナーだけはポケット学芸員のスマホアプリで音声解説が聴ける。

 

隣は町の修理屋さん。

 

油の注された工具類。

 

このミゼットは現物でしょう。

 

フラッシャー付き自転車も。

 

看板類も。

つづく。