墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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群馬県立近代美術館 群馬県高崎市綿貫町

群馬県立歴史博物館で、埴輪の企画展と常設展を見た後、となりに建つ県立近代美術館も見学した。

 

長島友里枝×竹村京「まえといま」展(9月1日で終了しています)

どちらの作家も高崎市とつながりがあり、どちらも1970年代生まれ。

長島有里枝(ながしまゆりえ)は2001年に木村伊兵衛写真賞を受賞しているが、本の執筆や映像・立体作品など幅広いジャンルで活動されている方だそう。

古い家族写真を含む構成で、プライベート写真が醸し出す親密さに自然に引き込まれていくような印象を受けた。

 

竹村京(たけむらけい)の作品は、大きな写真やドローイングの上に刺繍を施した薄い布を重ねたもの。こちらのエリアは撮影可能になっていた。

 

かすかな空気の流れによって薄い布が揺れる。動きがあると自然に、じっと見てしまう。

 

公式サイトには「失われたものの存在やその記憶をとらえています」との解説があるが、直前の長島友里枝の作品群の雰囲気と相まって、空間全体でノスタルジックな味わいにしっとり浸かるひと時となった。

http://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/index.htm

 

竹村京の作品には蛍光絹糸を使ったものもあった。こちらの小箱の中を、ボタンを押して覗くと…

 

このような空間が目の前に広がる。別のボタンで光が紫外線に変わり、トランプの印に刺繍された蛍光シルクが緑色を発する仕組み。

緑の方は、うまく撮れなかったので下記の公式サイトをご参照ください。

http://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/index.htm

 

ちなみにこの「緑色蛍光タンパク質含有絹糸生産蚕」は、ノーベル化学賞の下村脩氏が発見した「オワンクラゲの緑色蛍光たんぱく質」を遺伝子組み換え技術に応用し、前橋市の養蚕農家が世界で初めて大量飼育に成功したものだそう。

 

会場外の通路にも、竹村京の作品展示があった。

 

会場入り口前の大空間。

 

上記で振り返って。

 

2階の常設展示室も大がかりで、充実したコレクションだった(撮影不可)

地元の作家だけでなく、モネ、ピサロ、ルノワール、ルドン、ムンク、ブラマンク、藤田嗣治、ピカソなどを、静かな環境でじっくり鑑賞することができる。

ダミアンハーストや草間彌生などの現代作家も。

http://mmag.pref.gunma.jp/collection/col_kaigai.htm

 

美術館の設計は磯崎新。1971年に設計を委託され1974年に竣工。

構成要素は全て12mの正方形が基準となっているそうだ。

http://mmag.pref.gunma.jp/outline/about.htm

 

2階の入口を内側から。

 

そこから振り返って。

 

2階から上への階段(登れない)

 

池の後ろのレストランがある。