裏の山道を上り下りしてたどり着いた大津市歴史博物館。
正面玄関前からは琵琶湖対岸の近江富士(三上山)も望めました。すぐ前は県立大津商業高校のグランド。
常設展示室に入ると、まずは昔のジオラマが。
大津は南北に細長い地理的特色を持っており、各々の地域でそれぞれに異なった歴史と文化を形成してきたことが表されています。
水運・漁業で栄えた堅田。
比叡山の門前町として発展した坂本。
もちろん古墳時代の展示もあります。琵琶湖は周囲を古墳に囲まれていると言っても過言ではない(?)ですが、このあたりは特に渡来人との関係が深い群集墳が多いようです。
古墳の出現と展開
3世紀後半から4世紀になると地域の首長の古墳が出現する。壺笠山古墳、皇子山1号墳、和邇大塚山古墳、真野古墳などである。これらの古墳は琵琶湖を望む丘陵上に築かれている。6世紀後半から7世紀には、小豪族の家族墓とみられる古墳群(群集墳)が琵琶湖湖西地域に集中する。特に坂本から錦織地域にかけての古墳は、ドーム状の横穴式石室やミニチュア炊飯具セットの副葬などの特徴から渡来人との関係が強いと考えられる。また、小野に所在する唐臼山古墳は7世紀前半頃の箱式石棺を拡大したような特異な石室を持つ古墳である。
原始・古代(1)|歴史年表展示|常設展示室|大津市歴史博物館
パネルの写真は、唐臼山古墳、太鼓塚古墳群、真野古墳など。機会があれば訪ねたいと思います。
真野古墳からはこんな面白い出土品も。ミニチュアの短甲などが舟形容器に納められ、副葬されていたとのこと。
穴太濃添古墳群や太鼓塚古墳群からの、ミニチュア炊飯具。
ミニチュア好きには長い歴史がありますね。
こちらは山ノ神遺跡で出土した大きな鴟尾(7世紀後半)
この遺跡で生産されたもので、どこかの寺院で使われるはずだったようです。
企画展は「源氏物語と大津」
力の入った展示だったのですが時間の関係でほぼスルー。もったいないことをしてしまいました。
2階出口の先には眺めを楽しめる休憩スペースも。
場所はこちら。
2024年6月上旬訪問