墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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樋の口古墳 佐賀県唐津市鏡

今回からは2022年10月下旬に訪ねた唐津の古墳シリーズです。

墳行計画の参考にしたのは、以前に大分や宮崎、鹿児島でもお世話になった「九州の古墳」

こちらのガイドブック、巻末に見やすい地図のほかに、石室見学可否が問い合わせ先とともに一覧表となっていてとても懇切丁寧につくられています。

唐津市で紹介されている古墳は見学可否については「要問合せ」が多かったのですが、掲載されている唐津市の生涯学習文化財課に電話したところ事前に申請書記入のやりとりは必要でしたが、普段は施錠されている貴重な石室に入室することができました。4つの古墳にご同行いただき、大変お世話になりました。改めて感謝申し上げます!

 

鏡神社の脇にある古代の森会館に車を停めて、まずは樋の口古墳へ向かいました(徒歩9分)

 

樋の口(ひのくち)古墳は、鏡山の西麓の道路沿いに立地。

 

年季の入った説明板。ここでは古墳は「ANCIENT GRAVEYARD」の訳でした。

樋の口古墳(市指定史跡)
この古墳は円墳で、内部の主体は横穴式石室であり、内壁には全面に赤色顔料が塗られています。石障(石の板)には砂岩が用いられ、その表面には整形のノミ跡がはっきりと残り、当時の石工技術を知ることができるとともに、石室構築技術は大陸文化との関連が考えられます。
また、県内でも極めて類例の少ない肥後型石室であり、石室の構造も整然としていることから、古墳時代後期(5世紀)の古墳としてその価値は極めて高いものであるといえます。出土品としては円筒埴輪・家型埴輪・鉄刀・鉄剣・鏡などがあったと伝えられています。
唐津市

 

頼もしい後ろ姿。

 

開きました。

 

羨道を、しゃがんで進みます。ドキドキワクワクしながらスリスリと。

 

玄室は、赤の部屋。しゃがんだ位置から。

レンガのようにも見える、扁平に割った石を持ち送ってドーム状に積み上げ、大きくて平滑な天井石を載せています。

 

前出の「九州の古墳」によれば、樋の口古墳は直径30m程の円墳で玄室長は2.5mのやや縦長長方形。

 

フラッシュで。

 

奥壁手前、石障で囲まれた部分。手前に仕切り石。

 

左が開口部側、右が奥壁。

 

反対側の側壁側から。左が奥壁。

 

奥壁を背にして。

 

玄室の平面が正方形で天井が穹窿形になるのが肥後型(の横穴式石室)となるそうです。

 

フラッシュで。

 

しゃがんで見上げて。


外に出て、開口部を横から。

 

墳丘を入れて南南西方向を。

 

西の正面に、唐津市立鏡小学校。