前回の金崎古墳群見学後は北東に3㎞弱、朝酌川を遡った先にある薄井原古墳へ。
自分は、国道431号沿いのここからアプローチしました。
ここ(写真中央)に階段が見えていたので。
上がった先は道は途切れ、スマホの電波も弱いせいかグーグルマップの位置もわかりづらく。
木立の中に高まりが見えてほっとしました。
多分後方部の先端側だと思います。
薄井原(うすいばら)古墳は6世紀中頃に築かれた全長50mの前方後方墳です。
登っていくと、足元に開口部が。
回り込んで降りると、補強された開口部でした。
フラッシュで内部を一瞥。
思いのほか大きな石室でした。
足元には石棺の一部が。しかも縄掛け突起付き。
天井には蝙蝠も。
奥壁を背にして開口部側を。
開口部に向かって左側。
右側を。片袖式です。
素晴らしい石室に満足して実はここで帰りかけたのですが、途中で「あれ、石棺の写真を見たような…」と思い出せたのでした(本当に良かった)
さきほどのが第1号石室で、墳丘の逆側面に第2号石室があるという非常に珍しいタイプの古墳なのでした。
フラッシュで内部確認。
豆腐のように整った棺身と、薄い板のような蓋石。
壁面は持ち運べそうなサイズの石がぎゅうぎゅうに積み上げられています。
奥壁側をフラッシュで。
奥壁に向かって左。
右。蓋石のそれぞれの側に、縄掛け突起が4箇所。
石棺前から開口部を。
現地説明板は無し。
以下は、obitoさんと額田大玉さんからの孫引きです。
薄井原古墳は全長50m、後方部30m×22m、前方部20m×23mの前方後方墳で、後方部の西側面と東側面それぞれに横穴式石室を持つ双室墳(葺石、埴輪、周溝は持たず)
第1号石室(西側面):玄室長3.9m・奥幅2.6m・前幅2.4m・高さ2.7mの羽子板形石室。
羨道長3.7m・幅1.6m・高さ1.4m。
第2号石室(東側面):玄室長4.3m・奥幅2.3m・前幅2.1m・高さ2.6mの、やや羽子板形石室。羨道長3.6m・幅1.1m・高さ1.4m。
ちなみにここから1.2㎞ほど南西の加佐奈子神社周辺に5つの石棺式石室が残る太田古墳群がありますが、時間の都合で次の機会としました。
まりこふん著「出雲の古墳」の表紙を飾っているのはその3号墳。機会を見つけて訪ねたいと思います。