墳丘からの眺め

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「古代常陸の雄 三昧塚古墳」展 @明治大学博物館・お茶の水

7月23日土曜日、三昧塚古墳展を見に、明治大学博物館へ。

 

土曜日なので、古墳カレーの特別メニューがあるレストランはお休み。

 

土曜日は15時までと知らず、着いたのは閉館20分前ぐらいでした。
(月~金・10:00~17:00、土・10:00~15:00、日曜は8月7日以外休館。8月7日まで)

入館無料。撮影可。

 

三昧塚古墳の概要。

 

昭和30年(1955)に土取り工事の対象となり、トロッコで土砂を大量に運び出しているところを偶然に通りがかった県の文化財関係者が目撃、消滅前の緊急発掘調査が20日余りの期間で行われ未盗掘の石棺と大量の副葬品が出土。その成果により工事が中断され消滅を免れ、墳丘も復元整備されました。

 

自分が茨城県行方市の三昧塚古墳を訪ねたのは、古墳巡りを始めてすぐの2013年でした。

舟塚山古墳、府中愛宕山古墳、三昧塚古墳、富士見塚古墳 - 墳丘からの眺め

 

今回の展示は、その調査の様子や出土品の全容について知ることができる大変貴重な機会です。

 

墳丘の円筒埴輪。

 

家形埴輪。

 

ひざまづく人物。

 

力士のお尻部分。四つに組み合う姿だったと考えられるそう。

 

人物埴輪。

 

左は鹿、右は馬。

 

石室からの出土品。大刀や鏡、冠や装身具。

 

平縁変形四神四獣鏡。


中央の半球状の突起・鈕(ちゅう)の孔に、繊維が残っています。


国内唯一の金銅馬形飾付透彫冠。

 

そのレプリカ。絢爛です。

 

多数の玉類。写真のように腕に巻かれていたのですね。

 

甲冑などは「石棺本体の埋置が終わった段階で副葬品を木箱状の容器に入れてその隣に置き、棺とともに盛土で埋めたと推定され」るそうです。

 

前側の片方を外して、内側が見られる展示。


元は左のような状態のものが、ここまで修復されています。

 

その「副葬品集中部」と「石棺」での遺物出土状況の実物大図。

 

出土状況の実測図の展示も。

 

これを書かれたのが大塚先生でした。

 

石棺の調査をされる様子(中央)の写真も。

 

8年前には公開シンポジウムで、直に講義を聴講させていただきました。

シンポジウム「古墳研究のさきがけ・ガウランドを考える ~これまでの研究成果と大英博物館所蔵資料に関する新知見~」 基調講演 大塚初重先生 - 墳丘からの眺め


ご冥福をお祈り申し上げます。