前回の豊田車塚古墳から南に2.5㎞、高屋川の支流の曽根川右岸に立地する塩谷(しおたに)古墳群。京都縦貫自動車道の京丹波PAに隣接して古墳公園が整備されています。
一般道からの入口付近にはラベンダー畑が。
広々とした駐車場に停め、比高差15m程の丘を上がります。
階段の麓に2枚の説明板。
丹波町指定文化財
塩谷古墳群 12基
由来
塩谷古墳群は、5世紀末から6世紀前半のもので、小高い丘の上に築かれた直径8mから最大15.5mの12基の大小の古墳から形成しています。丘陵最頂部に位置し、規模も最大である5号古墳から、全国でも貴重な巫女の形をした人物埴輪二体が出土しました。
古墳群の保存をするために、自然環境と歴史的環境を整備し、身近に歴史にふれあってもらう場として「塩谷古墳公園」として整備してあります。
巫女埴輪は、京都府指定文化財として指定され、現在、財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センターに保管されています。
史跡:塩谷古墳群12基
指定年月日:平成7年3月31日
所有者:曽根生産森林組合
所在地:丹波町曽根
丹波町教育委員会
こちらの解説によれば、古墳が発見されたのは平成元年とのこと。高さ75㎝の美しい巫女形埴輪が2体出土しています。
塩谷古墳群 京都府京丹波町
塩谷古墳群(京丹波町曽根塩谷33)は、府営老朽ため池整備事業(谷山池)の改修用土を採取しようとしたところ発見されたもので、平成元年8月、京都府教育委員会と(財)京都府埋蔵文化財調査研究センターによって発掘調査が行われました。
その結果、約1500年前に造られた12基の古墳があることがわかりました。その中で最も大きい5号墳からは、全国的にも貴重な巫女形埴輪2点が出土しました。
このような古墳を後世に残すため、曽根区生産森林組合の協力を得て、平成3年度「京都府ふるさと環境整備事業」によって「塩谷古墳公園」として整備を行いました。
この埴輪は、およそ1500年前に葬られた人に仕えるように立てられていました。高さは約75㎝で、スカートのような服(裳)をはき、筒袖の上着を着て、襲(おすい)と呼ばれるものを羽織り、その上から襷と帯をつけています。服や帯には斜線や円形の模様が丁寧に描かれ、曲玉と丸玉の首飾りをしています。両手に弓や壺をささげていたようですが、持っていたものは見つかりませんでした。
巫女形埴輪:京都府指定有形文化財
古墳位置図をアップで。1号墳が見当たらないですが。
階段を上がった先に2号墳。その先に3号墳、4号墳と続いています。
振り返った北方向。正面には広大な丹波自然運動公園が奥へと広がっています。
南隣の3号墳。
続いて4号墳。
5号墳は、この丘で一番標高の高い位置に。
墳頂は土俵のような雰囲気。
5号墳の墳頂から。目の前の丘の左裾を曽根川が流れています。
5号墳と6号墳の間にも説明板(重複するので書き起こしは省略)
6号墳の南には、谷を挟んで高速の駐車場。地形はかなり変わってると思われます。
6号墳から東に下る斜面に10号墳。
その北隣に9号墳。
9号墳も10号墳も、墳丘に南東方向を向く窪みが見られました。
植木で周囲が示される12号墳。
5号墳(左)のところへ戻って。右は8号墳、中央が4号墳。
8号墳を北側から振り返って。
そこから振り返って7号墳。
その北隣に11号墳。
そこから南を振り返って。
中央が4号墳で、7つの古墳が見えています。
グーグルアースでも墳丘がわかります。
上り下りの両方のPAから手軽に古墳浴ができる、魅力的なスポットです(スマートICは無し)