前回の雷電塚古墳群から1.3㎞南西にピンが立つ、「五千頭の龍が昇る聖天宮」に興味が湧いて訪ねてみました。
田園地帯に道教寺院の「天門」が出現。黄色い瓦が載る反り返る屋根の両端には龍が。
入口前の説明板。
聖天宮(せいてんきゅう)
所在地:坂戸市大字塚越
聖天宮は、中国、台湾の伝統宗教、道教のお宮です。道教は中国の三大宗教(仏教、道教、儒教)の一教です。信仰は中国史に遡り、聖天宮には道教の最高神、三清道祖(元始天尊、道徳天尊、霊寶天尊)と道教の神々が祭祀されています。
聖天宮は「康國典大法師」が建立されました。大法師は、若くして大病を患いましたが「三清道祖」に祈願し、7年の闘病生活を経て病が完治されました。大法師は感謝の気持ちを抱き、多くの人々にも「三清道祖」にすがれるようにお宮を建てることにしました。建立地を探していたところ、坂戸のこの地にとお告げがありました。
聖天宮は昭和56年より着工し15年の歳月を経て、平成7年に開廟しました。現存する道教のお宮では国内最大級です。装飾品は台湾より運び、台湾の宮大工によって建造されました。一万点以上の彫刻で飾られた天井、高さ5mもある龍の柱、千年木で彫られた門飾りは必見です。
宗教法人 聖天宮
拝観料500円を納めて門をくぐります。その先の広場と、両脇に塔(鼓楼と鐘楼)を持つ前殿。
何かのレプリカではなく「そのもの」です。
斜めから。本格的コスプレの方がカメラマンに撮られていました。
カラフルな色彩が青空に映えています。
前殿の内部。柱が見事。
龍が彫り抜かれた柱も。
この前殿にて、細かいプロセスがあるおみくじを引けます(確か、200円)
籤を引いてから陰陽札を落とし、陰と陽の組み合わせになればOK。そうでないともう一度落とすか引き直すか。
自分は陰陰、陽陽、陰陽で一度引き直して、出た目が30番で小凶。「火遊びに注意」とは?
裏には「暖かいところは良い」などの具体的助言がありますが、その中には「色ごとは身の破滅になる」とも。そんな”機会”の気配は今のところ皆無です。
前殿の天井です。
ガラス越しに見る本殿。
本殿の「三清道祖」
一歩下がったところは撮影可でした。
本殿の天井。目が回りそうでした。
解説をしてくださる方もいらしたので、なぜ台湾の方はこの地に建立されたのかを伺うと、本当にお告げなのだとのこと。
本殿から振り返った前殿。
屋根の端には龍と鳳凰が載っていました。
鐘楼と鼓楼にも登りました。
鐘楼の鐘は午後3時に自動で鳴るそうです。
間近で屋根装飾が見られます。
非常な迫力でした。
楼から見た天門。向こうには畑が広がっていました。
勧誘などはありません。気軽に異国情緒を味わえます。