松戸市にある戸定邸(とじょうてい)は、徳川慶喜の弟で水戸藩最後の藩主・徳川昭武が建てた邸宅。明治になってから2年を経て1884年に竣工したそうです。
入館料250円。
明治時代の徳川家の住まいがほぼ完全に残る唯一の建物とのことで、重要文化財指定を受けています。
廊下で結ばれた9棟には23部屋。
江戸時代の旧大名家の生活空間を伝える建物として高く評価されているそうですが、徳川家が権力の座を離れてからの築造のため、規模は著しく縮小しています。
そのことが、逆に居心地のよい空間になっているようにも感じました。
風通しのよい広いお座敷で、自由に座ることができます。行儀は良くですね。
床の間の様子。
縁側は二重。
崖の近くに建てられていて、非常に眺めが良いです。
条件がよければ富士山(ビル脇に裾)が望めるそう。
離れ座敷棟の様子。
こちらは奥座敷。
こちらは湯殿。湯舟自体は小さく、現代のユニットバスでも自動湯沸かしは殿様仕様かも。
こちらは使者の間。
お客の付き人のwaiting room。
欄間には蝙蝠。
外から見た様子。右手前が使者の間、奥が表座敷。
ぐるり回り込んで庭の南側から。
毎月10日、20日、30日の「戸定の日」には建物から庭に降りることができるそうです。
8年前の3月10日に、その庭に降りていました。
柵の外側は「戸定が丘歴史公園」で、かつて7万㎡超あった敷地の約3分の1が現在歴史公園となっているそうです。
柱の立派なあずまやは、来る途中に崖下から見えていました。
すぐ東側には江戸川が流れています。
戸定邸から北側に坂を降りて振り返って。
「戸定みその坂」の標柱がありました。