東博で谷口吉生設計による法隆寺宝物館を見たのと、テレビ東京の「美の巨人たち」(8月14日)で同氏が手掛けた葛西臨海水族園が取り上げられていたのを見たことにより、8月最後の日曜日に葛西臨海公園に出かけました。
本当は葛西臨海水族園の建物を撮りたかったのですが駅の改札で予約必と知り、スマホでサイトを見ると本日全時間帯空き無し。
ということで水族園と同じく谷口吉生(1937~)が手掛けた「クリスタルビュー」の建物のみを。長さ75m・高さ11m。
京葉線ホームからも良く見える美しい建物。
緩やかな起伏が設けられた公園で最も高い場所に立地しています(多分)
竣工は1995年。水族園(1989)の完成後、同公園内の水上バス停留所(1993)に続けての同氏の設計です。
検索しても建物の正式名称がはっきりしませんでした。東京都の公式サイトや江戸川区のサイトには建物の説明はほとんどなく。
吹き抜けから見えた東京湾。
上記の右が入口で、階段またはエレベータで3階に上がると”展望廊下”があります。
建物としての床面積は見た目の迫力に比べ驚くほど小さいですが、眺めを得ることに特化した建物なのでしょう。
北方向には葛西臨海公園駅。まっすぐなラインが気持ちいいです。
海側の眺めも素晴らしく。右端のマストのような橋も谷口吉生の設計です。
その左奥には東京ゲートブリッジが見えています。
廊下の東端の展望室からは葛西臨海水族園のガラスドーム。大規模な水族館は緑にすっぽり隠れています。右の対岸は東京ディズニーリゾート。
番組「美の巨人たち」で、設計者の谷口吉生のコメントがありましたが、平面八角形のガラスドームとこの直方体のクリスタルビューとを庭石のように配して、公園を日本庭園のようにイメージしていたとのコメントもありました。(大観覧車に乗って見てみるとよくわかるようです)
下りのスロープ脇のタイル壁がとてもきれいでした。
まさにモダニズム!
入場料は無料(公園自体も)
地下(海側からは地上1階)には2019年に新たにオープンしたクリスタルカフェがあります。