墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」 @東京国立近代美術館・竹橋

昨年秋から高知(県立近代美術館)~長崎(県美術館)と巡回してきて、最後の展示会場が東京の近美となっている隈研吾展に行きました。

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5原則は、孔、粒子、やわらかい、斜め、時間。それぞれの”原則”に沿っての展示です。

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ポスターの写真は、オドゥンバザル近代美術館(トルコ・エキシェヒル旧市街)2019年

 

エントランスホールにある、浮庵(Floating Tea House)2007年 

天井の浮いた茶室です。

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有料の第一会場(建築模型が中心)と、無料の第二会場とに分かれています。

第一会場は一部が撮影可(建築模型のみ)

隈研吾展

 

展示会場の様子。

吊り下がっている網目の照明は多分、国立競技場内のものだったと思います

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その下に、高輪ゲートウェイ駅の模型。折れ線の屋根やそれを支える構造がわかる(ような気がします)

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建築模型の中では、2018年にスコットランドに開館した「V&Aダンディー」(ヴィクトリア&アルバート博物館分館)が見応えありました(撮影不可)

https://kkaa.co.jp/works/architecture/va-dundee/

 

小松マテーレ ファブリック・ラボラトリー fa-bo 2015

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こちらは、「Breath/ng」というインスタレーション(2018年)

大気汚染物質(揮発性有機化合物:VOCs)を吸収する布で出来ていて、乗用車9万台×1年分を吸着できるそう。

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このほかにも完成前・完成後のプロジェクトなどが模型やパネルで数多く展示され、日本だけでなく世界の各地で実現している隈建築の様子を見ることができました。

 

神楽坂のネコの視点を映像化した展示「東京計画2020 ネコちゃん建築の5656原則」もありました。

公式図録にある隈研吾による解説の題は「ネコに学び、ハコを出よう」であり、「彼ら(猫たち)は、ハコの外に飛び出して、公共空間を見事に使いこなしているだけではなく、ハコ自体にも自由に出入りして、ハコというものを内部から無効化しようと企んでいるものである」という視点はとても興味深いと思います。


図録はミュージアムショップで購入しましたが、写真も情報も豊富でお得です。
本展は9月26日まで。