弘前を縦断する土淵川のそばの中心街 にも歴史的な建物が残っていた。
明治16年(1883)竣工の呉服屋店舗だった建物で、大正時代に銀行店舗となり、平成10年まで支店として使われていた。
弘前市立百石町展示館のあらまし
(市指定文化財「旧青森銀行津軽支店)
明治16年(1883)、豪商・宮本甚兵衛が新築した「角三(かくさん)」呉服店の店舗で、防火を第一に考えた土蔵造りで、屋根は雪国に珍しい瓦葺、本屋の外壁隅は石積風、住居部分は和風真壁とした。「角み」「角は」「久一」という弘前三大洋風呉服店の先駆となる擬洋風の建物である。
大正6年(1917)、津軽銀行に譲渡され、銀行店舗に改装、カウンター台を設け、床を板張りとして、一部開放されていた一階店頭を壁で閉鎖、新たに玄関ポーチを造った。
昭和18年(1943)から青森銀行と合併、平成10年(1998)10月まで青森銀行津軽支店として使用された。平成14年(2002)1月に市の文化財に指定される。保存活用のための修理がなされて、平成16年(2004)4月、市民の文化活動を支援する多目的施設として開館している。
弘前市
そんな貴重な建物が、惜しげもなく(?)弘前には残っている。
正面右端から。
その先の煉瓦壁を入れて。
玄関の屋根を。
玄関ポーチは銀行となる際に付けられたので、柱は重厚なドーリア式。
正面左端部分は蔵の意匠を強く残す(派手なアーチがありますが)
室内の様子。
銀行時代のカウンターの柱が艶めかしかったです。
左の奥はカフェですが営業時間前。このとき1階はグランドピアノの調律中、2階は作品展示の会場となっていました。