弘前には前川國男建築が8棟あるが、今回その内の5棟を巡った。
その5棟目が「弘前市緑の相談所」で昭和55年(1980)、前川國男75歳時の竣工。
西の庭側から。
入口のある南側から。アーチ型の屋根を持つ独立庇がついています。
屋根は西側・南側の2方向への片流れ。
弘前観光コンベンション協会のパンフによれば、建物の高さは周囲の木々との調和を考慮して抑えられ、L字型になっているのは日本一の幹周りのソメイヨシノを取り囲む工夫だったとのこと。公園の桜の木を一本も切らずに設計されたそうです。
https://hirosaki-kanko.or.jp/mediafile/pdf/CNT00409291541255543_4_pdf.pdf
正面玄関の様子。
中に入って。こちらの建物にも吹き抜けのエントランスがありました。
展示室は閉鎖中でした。
外へ出て、玄関口を東側から。
そこから右を向くと、「日本最大幹周のソメイヨシノ」とのサインがありました。中央の通路へ向かいます。
こちらがそのソメイヨシノ。
幹周5.37m・樹高約10mで、遅くとも1901年(明治34年)には植栽されていたものだそう。桜 (サクラ) | 弘前公園総合情報
振り返った建物側にも見事な一本がありました。
こちら側から見る建物は、窓が大きくとられた2階まで垂直の打ち込み煉瓦タイル壁。
西側に回り込むと、片流れ大屋根の庇下に戻ります。
広い庇の下にはコンクリート打ちっぱなしの柱。
弘前市立博物館でいただいたパンフ(前川建築の魅力)には下記の説明がありました。
木で桶のように作った円柱(本実型枠)に、コンクリートを流し込んで木目を写し取ることで、コンクリート製ながらも木製のような温かみを感じさせる柱となっています。
庭には大きな。満開のハクモクレンも。
あと3棟の前川國男建築は、弘前中央高等学校講堂(昭和29年:1954年竣工)、弘前市立病院(昭和46年:1971年竣工)と、弘前市斎場(昭和58年:1983年竣工)
次の機会で訪ねたいと思います。
https://www.hirosaki-kanko.or.jp/individual/maekawa_architects/maekawa.pdf