墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

三条通り沿いの近代建築(外観) 京都府京都市中京

エースホテルの建物周囲を歩いていたら、裏手にあたる東洞院通りのすぐ南に、堂々とした近代建築があるのに気付いた。

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明治35年(1902)に建てられた中京郵便局(現役!)

三条通り(右)と東洞院通り(左)の角から。

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京都市情報館のサイトによれば設計は逓信省営繕課。

https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000189312.html

三条通りに面した入口は3つありますが、こちらは左端。

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検索するとトップに出てくる下記の方のサイトには、逓信省で設計をした技師は吉井茂則と三橋四郎の両氏だが吉井氏は建設期間中には欧米視察をしているので実務的な設計作業は三橋氏だったのでは、と紹介されている。

三橋四郎(1867~1915)は、明治26年東京帝国大学を卒業(辰野金吾が学長だった頃ですね)、その後に陸軍省技師、逓信省技師、東京市技師長を経て三橋建築事務所を開設した方で、多くの建物を手掛けただけでなく、”鉄網”コンクリートの考案等も行ったそうだ。

京都三条の中京郵便局(建築家・三橋四郎設計作品再見) : 関根要太郎研究室@はこだて

 

上記入口の上部には、屋根から突き出た「ドーマー窓」がある。

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中央の入口には、ギリシア建築風の柱と庇がつく。

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Wikipediaによれば、昭和49年(1974)に取壊しが決定したが、反対運動などによって外壁を残したままで内部のみを新築する建築手法(ファサード保存:日本初の実施例)が用いられて今に残る。

 

三条通りの西側から。(少し時間が経った後なので、光の当たり方が変わっています)

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そこからほんの50m西にも赤レンガ建物が。

辰野金吾とその弟子・長野宇平治が設計し明治39年(1906)に竣工した旧日本銀行京都支店(現・京都文化博物館別館)

中京郵便局の4年後の竣工。こちらの方が壁面の赤レンガ割合が多いが、白い横ラインが「新しい」?

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左が三条通り、右奥へは高倉通り。


三条通り側のエントランス。

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公式サイトに建物や建築家に関する詳しい解説が載っていました。

今昔物語(日銀時代) | 京都府京都文化博物館

建築小噺(洋館建築) | 京都府京都文化博物館

 

両翼の屋根には塔屋が載りますが、三条通りの道幅は狭いので現地では屋根上形状は見えにくいです。

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グーグルアースで様子がわかりました。 

 

三条通りと烏丸通りの交差点南西角にある 、みずほ銀行京都中央支店も目を惹かれました。

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下記のサイトによれば、辰野・葛西建築事務所が明治39年(1906)に建てた旧第一銀行の京都支店。

なんと1999年に一度取り壊され、4年後の2003年にレプリカで再建されたものだそうです。

建築物紹介:第一勧業銀行京都支店 | 建築物紹介サイト 【ARC STYLE】

 

最初に気づいたのは前の晩のライトアップで。

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前出の京都文化会館のサイト(今昔物語)によれば、三条通りは江戸時代に東海道の西の起点として賑わい、近代になると集書院、郵便局、商店、銀行、保険会社などが建てられて、明治45年(1912)に四条通り・烏丸通りが拡幅されるまでは京都のメインストリートだったのですね。

 

確かに、山科へ続く道から三条通りが、京都の町を横断して渡月橋のほうまで続いているのですね。

 

烏丸通りを南に2ブロック先、蛸薬師通りとの交差点角にも近代建築がありました。

現在は、「DEAN & DELUCA MARKET STORES 京都」の店舗。

もともとは大正5年(1916)に建てられた旧山口銀行京都支店とのこと。

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こちらも設計は辰野片岡建築事務所。下記の方のブログで詳細がわかりました。

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山口銀行京都支店として建てられてから、合併で三和銀行となり、その後に北國銀行京都支店として使われてきたとのこと。

構造は鉄筋コンクリート造ですが、外観は赤い煉瓦と白い石による華やかなデザインである「辰野式」の最後を彩る建築で、現在は「市民が選ぶ文化財」に選定されているそうです。

 

昼の様子はストリートビューで。

壁面の赤レンガ部分が、先の建物に比べるとかなり少ない印象ですね。 

 

三条通りには他にも魅力的な建物がいくつも残っていることを下記のサイトで知りました。次の機会に訪ねたいと思います(そもそも今回は外観だけでしたので) 

三条通周辺の近代建築〜京都府京都市東山区〜