さきたま古墳群は、今年(令和2年)3月10日に国の特別史跡に指定された。
博物館発行のガイドブックによれば、埼玉古墳群の特徴は狭い範囲に大型古墳が集中すしていること。
現在は周囲が360度見渡せる平坦地だが、古墳時代には狭い台地となっていたのものが関東造盆地運動によって沈んだことが発掘調査で明らかになっているそう。
南北1㎞・東西500mの範囲に、5世紀後半代から7世紀中頃までの150年以上にわたって、規模の大きく、共通性を持つ前方後円墳が連綿と築かれている。
共通性は、主軸方向がおおむね一致すること、長方形二重周堀を備えること、西側に墳丘造出しを備えることの3点。
各古墳をガイドブックによる築造年代順に並べてみました。
(円墳・方墳以外は全て前方後円墳)
5世紀後半 稲荷山古墳(120.0m)
6世紀初頭 丸墓山古墳(円墳:径105.0m)
6世紀前半 二子山古墳(132.2m)
6世紀前半 瓦塚古墳(73.4m)
6世紀前半 奥の山古墳(66.4m)
6世紀半ば 将軍山古墳(90.0m)同時期に愛宕山古墳(54.7m)
6世紀後半 鉄砲山古墳(107.6m)
6世紀末~7世紀初頭 中の山古墳(79.0m?)
7世紀前半 浅間塚古墳(円墳:径50.0m)
7世紀中頃 戸場口山古墳(方墳・消失・一辺42.0m)
古墳公園に残る墳丘を、今回初めて全て巡り、その素晴らしさを体感しました。
6年前、古墳探訪を始めたばかりにもかかわらず、関東近郊の古墳・私的10選を大胆にもエントリしてしまいましたが、さきたま古墳群は群中の一部の古墳しか自分が訪ねていないという理由で、選には”補助的に”しか入れていませんでした。
今回、古墳群のほぼすべてを巡って、その価値を思い知りましたので、記事を改定させていただきました。
なお、そのときに作成した10選は自分にとっては思い出でもありますので、そこにない古墳に対しては大変恐縮ですがそのまま残させていただきたいと思います(10では全然足りなかったことを今、実感しています)