墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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富貴寺 大分県豊後高田市田染蕗

前回の鬼塚古墳を堪能させていただいた後、国東半島の中央を通り抜け、半島の付け根近くにある富貴寺(ふきじ)を訪ねた。

車で40分だが、結構細い道も通る。

 

道路向かいの駐車場に停めて参道へ。

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石段の途中で視線を感じたら… 

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仁王門をくぐる。この先で阿弥陀堂の拝観料500円を納めるが窓口は閉まっていた。

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石段は上がれるようになっていた。覆いかぶさるように青もみじ。

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石段を上がると、端正な佇まいの国宝・阿弥陀堂。 

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観光サイトによれば、 宇治の平等院鳳凰堂、平泉の中尊寺金色堂と並ぶ日本三大阿弥陀堂に数えられるのだそう。

https://www.visit-oita.jp/spots/detail/4796

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屋根が大きく、軒下が広い。

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正面から参拝。

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開扉の時は、裏側から中に入れるようだ。 

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蓮華山 富貴寺
国宝 阿弥陀堂(通称 富貴寺大堂)
国指定重要文化財 大堂壁画・阿弥陀如来坐像
古くは「蕗寺(ふきじ)」、また「蕗浦阿弥陀寺」と称した。寺伝では養老2年(718)仁門菩薩の開基という。
創建については詳らかではないが、古文書によれば「富貴寺は宇佐神宮大宮司家であった宇佐氏代々の祈願所であり、除災招福の祈祷が滞りなく行われている」とあり、富貴寺は宇佐氏によって除災招福の祈願所として、また極楽往生を願うため創建されたことがうかがわれる。
建築様式や壁画の描法などから平安時代末、約900年前の創建とみなされ、堂内の約3分の2が創建当時のものであることから、九州に現存する最古の木造建築として国宝に指定されている。
阿弥陀如来を本尊とし、極楽往生を願うための修法、あるいはこの世にいながら極楽浄土の世界を体験するために作られた堂宇は阿弥陀堂と呼ばれ、浄土信仰が高まった平安時代に盛んに建立された。
本尊阿弥陀如来は薄く滑らかな身体つきや、丸く盛り上がる肉髻、細やかに刻まれる螺髪、浅く流れるように刻まれた衣文などから、お堂の建立と同じく平安時代後期の制作とみられる。
本尊の周りは極楽浄土の様子や、様々な仏、菩薩の姿を描いた壁画で飾られている。長い年月を経てきたことによる傷みや、第二次世界大戦における空襲の被害などにより、ほぼすべての絵具が剥落しているが創建当時は極彩色で彩られていた。極彩色の創建当時の様子が宇佐の県立博物館にお堂とほぼ同じ大きさで復元されている。
創建当初、一歩この堂に足を踏み入れれば、そこには苦しみに満ちた現実世界でなく、麗しき極楽浄土であった。その中で浄土を体験し、往生を遂げることが出来るようにと祈りを捧げていたのだろう。 

 

阿弥陀堂の裏手には奥の院・薬師岩屋への石段が。

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岩屋とあってもしやと思ったが、古墳ではないようだった。露出している石は巨石。 

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石段の途中から見た阿弥陀堂。 

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本堂のほうは解体工事中で礎石が露出していた。

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本堂改修に伴い、現在阿弥陀堂では阿弥陀如来坐像が観音菩薩と勢至菩薩を伴った、本来の「阿弥陀三尊像」の姿が、約100年ぶりに拝めるのだそう…

https://www.showanomachi.com/spots/detail/139

 

最初はお昼休みかと思い、社務所へ回って中におられた方に聞くと、雨模様の日は内部の壁画が傷むのでクローズにすることをうかがった。

難易度高いが、紅葉がきれいだという秋に再訪したい。

 

入口にあったパンフにあった内部壁画の写真。

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道路沿いの案内板に正面開扉時の写真があった。

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このとき、富貴寺の下の仏像群の写真に惹かれ、次に当初予定していなかった真木大堂に入ってみることにした。

 

午後に大分県立博物館を訪ねると、富貴寺大堂が実物大レプリカがあって大感動した。

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内部の様子。 

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極楽浄土。 

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