国史跡・兵瀬(ひょうぜ)古墳は、鬼の窟古墳とは200mの距離、浅い谷を挟んだ北側にある。
ちなみにグーグルマップの導きでは到達できない。
個人の敷地内にあるが、このときは幸運にも家主の方がご在宅で、見学の許しをいただけた。
玄関先を通って進んでいくと開口部が見えてきた。墳丘の形は認識できなかったが、径54mの円墳。円墳では長崎県最大だそう。
正対すると、前室、中室、玄室まで見通せた。
前室へ入って。左右の一枚岩は同じ高さにそろっている。
奥に向かって左の前室側壁。
袖部を抜けて中室へ。
同じ位置からフラッシュで。
玄門の先、玄室の床。奥行2.9mの正方形に近いプラン。奥壁前に箱式石棺の石材が横たえられている。
奥壁は上部が弧を描く巨石。もう一段上に積んで天井石を載せる。
奥壁、向かって左上、天井との境。
左をフラッシュしたら、体長8㎝ほどのゲジゲジ虫が。
ここまで一緒に来ていた息子はこれを見て外へ駆け出した。しゃがんだ位置で開口部を。
フラッシュで。
立った姿勢だと目の前に岩がくる。
その上側の面にも別の一匹が。
自分は初めて遭遇しましたが、ゴキブリなどを餌にする”益虫”なのですね。
https://fumakilla.jp/foryourlife/292
前室の開口部に向かって左側の石。この表面に帆舟の線刻があったことを後で知りました。右下のあたり。
前室から外の景色を。
振り返って一礼。
現地には解説は無いが、壱岐風土記の丘・古墳館に解説パネルがあった(右側)
壱岐唯一の周溝を持つ島内最大の円墳 兵瀬(ひょうぜ)古墳
兵瀬古墳は標高105mほどの丘陵尾根部に築造された壱岐島内最大の円墳です。古墳の規模は、直径54m、高さ13mです。古墳は墳空の中段上位で段を有する2段築成になっています。また島内では唯一、墳丘を取り囲む溝が確認されているのが特徴です。石室は羨道を含む、前室・中室・玄室の3室構造両袖式の横穴式石室で全長12.3mの長さです。前室には、船の線刻画が描かれています。
出土代表遺物:須恵器・土師器など