上の平遺跡の方形周溝墓群を見た後は、滝戸川が流れる南西側の谷筋へ降りて、川向うの古墳を訪ねてみました。
一つ目は川沿いの甲斐天神山古墳。徒歩20分の距離。
行けそうで行けない近道で迷いつつ、結局車道の坂を下りる。遠くの南アルプスが少し顔を出したので撮ったのですが、中景の、左から伸びている丘に天神山古墳があったのだと後から気づきました。
坂を下りた三差路に白山神社への参道が。足にきていたので下から参拝し、南東へ300mほど進むと…
甲斐天神山古墳とグーグルマップにピンが立つ小山が目の前に。
考古博物館の企画展のパンフレットに掲載されていたマップ(下が北)
上記の写真は甲斐天神山古墳を前方部裾側から見上げていることになります。
古墳マークのある標柱に「金沢 稲荷神社・天神塚」と。その背後は道ではなく。
川沿いは資材置き場。墳丘への取り付きは見当たらず。
振り返ると、上の平遺跡がある丘陵。
小山の西側の道路を上って枝道から墳丘に近づいてみましたが…
こちらの南西側が後円部のはずですが、よくわからず。
その先は私有地で行き止まりに。
造花アートのような花が咲いていました。
企画展での解説によれば、甲斐天神山古墳は墳丘長132mの前方後円墳。
平成21年(2009)に甲府市教育委員会によって墳丘調査が行われ、後円部3段・前方部2段の段築があり、葺石が認められ、埴輪は見られず、二重口縁壺が多く出土。
壺の年代から3世紀後半~4世紀前半ごろの築造と推測され、当時では東日本最大級。
主体部は未発掘と考えられているそうです。
直径1㎞ほどの狭いエリアに大型前方後円墳が4基も、100年ほどの間に築かれていることに、あらためて驚きを感じました。
訪問時:2019年8月下旬