前回のつづき。
2019年東北縄文の旅の一日目の宿泊地は、秋田県鹿角郡小坂町に決めていた。
事前に宿をネットで探していた時に「ブルートレインあけぼの」を知って予約していた。
「あけぼの」は1970年から2014年まで、上野・青森間を奥羽本線経由で結んでいた寝台列車。小坂精練小坂線は鉱山鉄道で、寝台電車が通るようなルートにはなかったが、「あけぼの」は16㎞ほど西の大館駅を経由していた。
小坂鉄道レールパークは、旧小坂鉄道の線路と設備を利用した「レール遊びの複合施設」
一番の特徴は、寝台車両が今でも宿泊施設として泊まれること。
http://kosaka-rp.com/publics/index/53/
泊まったのは、A寝台個室の「スロネ24」
オハネフ24型はB寝台室だが、休憩スペース(談話室?)
B寝台個室「オハネ24」は、一人用寝台部屋。
もう一両、電源車のカニ24型がつながる4両編成。
4両が旧小坂駅のホームに留まる。宿泊客は駅舎建物内の、新しいシャワー室やトイレを利用する。
ホームの反対側には小坂鉄道で使われていた機関車や貴賓客車が展示されていた。
A寝台個室は2名泊まれる一室が一泊5940円。一名用のB寝台個室は3780円とリーズナブル(素泊まり)
レールパークは、小坂鉄道廃止後はレールが外部と連絡していないが、留置線が何本も残っていて鉄道旅の雰囲気を味わえる。
客車4両は、夜間の宿泊利用時と昼間で留置の位置を変更している。
宿泊者には当日16時30分と翌朝の9時、ディーゼル機関車での客車移動時に、B寝台開放に乗車できるという特典まであった。
はしごをたたんだ状態。
ブルートレインは九州方面へ何度か乗ったことがあるが、通路側壁のこの席から景色を見るのが好きだった。
留置線には、DO-WAのサインがある古い車両も。
短い距離の行ったり来たりだが、車内アナウンス時のオルゴールが非常に懐かしかった。
ホームの反対側、昔の貴賓客車の前に動かされたブルートレイン車両。
きれいなブルーだった。
仕事を終えて元に戻るディーゼル機関車。
宿泊料には、レールパークの入場料(一般500円)も含まれる。
こちらは展示施設の機関車庫。
ディーゼル機関車のエンジンもむき出しで。
ラッセル車は近くで見ると迫力がある。
エボルタ号も。
機関車庫内には小坂鉄道の資料を展示する部屋もあった。
展示品では無いような雰囲気。
機関車庫側から見た旧小坂駅ホームと駅舎。夜はここに客車が留まる。
駅舎を正面入口から。
建物の説明板もあった。
旧小坂鉄道小坂駅本屋及びプラットホーム(明治42年(1909)建築
旧小坂鉄道小坂駅機関車庫 昭和37年(1962)建築
小坂精練株式会社寄贈小坂鉄道は日本有数の鉱山として発展した小坂鉱山の物資を旅客輸送を目的に、明治42年に開業した。イギリス式下見板張の小坂本屋は開業に合わせて建築された。機関車庫は、新鉱床発見などを背景に、輸送量増強を目的として新たにディーゼル機関車を格納するため、大規模な内部空間を持つ工場兼車庫として建築された。
どちらも小坂鉱山の近代化と発展期を支えた建造物として貴重なものである。