岡上淑子(おかのうえ としこ:1928~)という作家・作品は本展で初めて知った。
作品は雑誌の写真を切り張りする「コラージュ」という技法で作られている。
拡大されたもの一点が撮影可となっていた。(「幻想」個人蔵)
もとの雑誌はLIFEなどの海外誌で、作品の大きさは雑誌のページくらい。よく見ると、アミ点があって、それが独特の雰囲気を出している。
1950年に文化学院(@御茶ノ水)デザイン科で「コラージュ」技法と出会い、1956年までの7年間で集中的に作品を制作、瀧口修造に才能を見出され、タケミヤ画廊での個展や東京国立近代美術館での「幻想と抽象」展での展示もあったが、1957年の結婚を期に制作を止めてしまった。
それから40年近くを経た1996年に出品した展覧会で再発見され(wikipediaより)、2000年には個展が開かれ、海外の美術館にもコレクションされるようになっているそうだ。
展示点数は150ほど。本館に「第一部・マチネ」、新館に「第二部・ソワレ」という構成。
本館には瀧口修造との書簡やコラージュ以降の写真作品、参考展示としての1950年代のドレスなどもありましたが、新館の大部屋に並べられた作品群に魅了されました。
元は雑誌であるのに、全作品に一貫して不思議な透明感(透明な不思議感?)が漂っていました。
おすすめの展覧会だと思います。
4月7日まで。一般900円、ぐるっとパスで「入場」できます。
https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190126-0407_okanoue.html#works
庭園では梅がほぼ満開に。
安田侃作品の後ろから。右奥が庭園美術館建物。
ところで、梅の花って撮るの難しくないですか?
ありきたりな構図で。
ryoさんのような、香り漂う写真を撮りたいものです。