墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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実相寺・山高神代桜 山梨県北杜市武川町山高

前回のつづき。

翌朝は小雨模様の松本を発ち、中央道を戻って山梨県内を何ヶ所か巡った。

 

最初に向かったのは北杜市の実相寺。

こちらには、樹齢2千年とも言われる山高神代桜(やまたかじんだいざくら)がある。

 

樹種はエドヒガンザクラ。花はほぼ散っていたが、生命の勢いを感じることができた。

 

複雑な形状をした太い幹。幹周りは約12m。

 

数多くの柱で支えられている。

 

天然記念物に指定されたのは96年前の大正11年。が、その環境変化で樹勢が衰え、昭和23年には3年以内で枯死と宣告され、昭和34年の台風では主幹が折れ、車での観光が増加してからはより深刻な状態になったが、今世紀になって4年をかけた回復工事が行われた結果回復しつつあるそうだ。根周りの土を培養土に入れ替えたが、そのとき根の多くはネコブセンチュウ病でぼろぼろの状態だったとのこと(いただいた北杜市教育委員会のパンフより)

 

現地の解説板。

山高神代ザクラ 国指定天然記念物
山高神代ザクラは、樹齢2000年ともいわれるエドヒガンの古木です。
大正11年(1922)にサクラとして初めて国指定の天然記念物になりましたが、近年の環境の変化により樹勢が急激に衰えてしまいました。
山高神代ザクラの樹勢を回復させるため、南側の道路を迂回させ、平成13年(2001)には根や病気の調査をしました。翌年からの工事では弱った根に活力を取り戻すため養分と有用な土壌微生物に富んだ土に入れ替え、さらに主幹からの新たな発根を促すため屋根付きの櫓を撤去しました。これらの工事は4年間かけて行われ、平成18年(2006)3月に終了しました。
これからも山高神代ザクラを末永く守り伝えるため、多くの方のご理解とご協力をお願いします。
1922年と2006年との比較
高さ 13.6m → 10.3m
根元幹周 13.5m → 11.8m
枝張り(東西)27m → 17.3m
枝張り(南北)30.6m → 13.0m

 

「神代」という名称は、日本武尊が東征の際に植えたとの言い伝えによるので、古墳時代からずっと生きている、ということになる。

日蓮が祈願して樹勢を回復させたとの伝説もあるとのこと。

福島県の三春町の「三春滝桜」、岐阜県の根尾谷の「淡墨桜」と合わせて「日本三大桜(三大巨桜)」、さらに埼玉県北本市の石戸蒲ザクラ、静岡県冨士宮市の狩宿の下馬ザクラも加えて「日本五大桜」というそうだ。

 

地元観光協会のサイトで満開の姿が見られる。

https://www.hokuto-kanko.jp/sp/sakura_jindai

 

境内には他にも桜の大木が多く植わっている。

 

滝桜や淡墨桜の子孫も育っていた。

 

立入禁止エリアは花の絨毯。

 

まだ花がついているものも。

 

こちらは数枚だけ残る枝。

 

境内の前は水仙畑。

 

逆サイド、境内の外側から。水仙の花は盛りで非常に美しかった。8万本になるそう。

 

実相寺山門。

 

その背面の眺め。遠くには茅ヶ岳。