墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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ブリューゲル 画家一族 150年の系譜展 @東京都美術館・上野

昨年(2017)の「バベルの塔展@東京都美術館」「ベルギー奇想の系譜展@Bunkamura」に引き続いて、今年もブリューゲルの展覧会が東京で開催されている。

 

今回は「画家一族 150年の系譜」と副題にあるように、16~17世紀のフランドル地方で、ピーテル・ブリューゲル1世(1525/30~1569)、その長男ピーテル・ブリューゲル2世、次男ヤン・ブリューゲル1世、さらにヤンの息子や孫たちと、9人の画家一族としての作品を鑑賞できる構成で、出展作品のほとんどが個人所有のコレクションという貴重な機会。

 

自分はこれまで、最初のピーテル1世以外はあまり関心がなかったが、父を模倣した長男、花や静物にテーマを求めた次男など、子供たちが150年もの長期間に渡って一族の名声をながらえたことに興味を覚えた。

 

最後の「静物画の隆盛」「農民たちの踊り」のテーマ・2階フロアでの展示コーナーは、2月18日までは撮影可となっている。

入ってすぐにはヤン1世、2世さらにその子供たちによる花や果物の絵が並ぶ。

 

同フロアで展示されていた、ピーテル・ブリューゲル2世による「野外での婚礼の踊り」1610年頃

74.2cm×94cmの比較的大きな画面に、父1世の絵にみられるような賑わいが描かれている。

動画化した映像が面白かった。公式サイトでも見られる(PC版)

http://www.ntv.co.jp/brueghel/

 

こちらはピーテル1世の曾孫にあたるヤン・ファン・ケッセル1世による「蝶、カブトムシ、コウモリの習作」1659年 38.4cm×45.7cm

なんと大理石の上に描かれていて、驚くほど鮮明に色が残っていた。

 

ピーテル・ブリューゲル1世の作品は、ヤーコプ・グリンメルと共に描いた「種をまく人のたとえがある風景」1557年が出展されている。

52cm×68.5cmの小さな画面に雄大な風景が描きこまれていて惹き込まれた。画面との距離があるので要単眼鏡か。

 

4月1日まで開催。一般1600円。 金曜日のみ夜間開館(20時まで)がある。