墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

画像が出ない場合はPCで、クロームOSでお試しください。

松村記念館 栃木県足利市大門通

前回のつづき。

織姫神社参拝後は足利市街の中心部、鑁阿寺(ばんなじ)を目指したが、道すがら別の公開文化財などを拝見した。

 

屋根の赤がいい感じの「花の湯」は営業時間外だったが現役。

 

小道を挟んだ向かいは質屋さんや薬屋さん。

 

その先には「やきとり美川」と「間藤の染」が並ぶ。

 

思わず入ってみたくなる路地が多々あった。次の機会に探索したい。

 

たばこ屋さんは自販機頼みか。

 

昭和の佇まいを色濃く残す博仁堂薬局は営業していないようだった。

 

道は連続アーチが可愛らしい吉田小児科。ここで一旦右に次を左に入った。

 

その先にあった公開案件。表の方に呼び止められて中へ入った。

 

室内には江戸時代に造られた、八雲神社の見事な神輿が置かれていた。鳳凰は天井につかえるので手前に置かれている。


漆塗りに金箔が押され、様々な彫刻がびっしりと施されている。軒下の木組みが大迫力。「元治元年(1864)再修」の墨書があるそうだ。

呼び止めていただいてありがとうございました。 

 

その先、鑁阿寺の参道に突き当たる手前に、地元松村家が大正末期に建てた屋敷・松村記念館があった。

 

場所はこちら。

 

門前にあった説明板。入館料は一般300円。

松村家住宅 主屋・内蔵・表門
松村家は、かつて北郷地区利保(かかぼ)町に屋敷をかまえ、生糸商を営み、また、多くの田畑・山林を所有する大地主でもありました。現在地の主屋などは、4代当主 松村半兵衛によって大正14年(1925)に建てられました。
木造2階建の主屋は、四つ間取りの座敷3方向に廊下を廻し、天井を高くして、欄間をおくなど、大正から昭和にかけての洒落た市街地和風住宅の特徴が見られます。
内蔵は、和瓦葺切妻屋根、洗い出し仕上げの外壁で、地下1階、地上2階の3層構造となっており、家財などを収納していました。
表門は、切妻和瓦葺で、かつて旧米蔵の南西にあったものを現在の場所に曳屋したものです。
屋敷内には、他に築地塀・旧米蔵・旧離れも建ち、庭園のつくりもよく、屋敷構え全体が遺されています。また、当家には貴重な江戸末期から昭和初期にかけての調度・生活用品なども数多く保存されています。
松村家住宅は、庭園を含めた屋敷全体が周囲の環境によく溶け込み、鑁阿寺(ばんなじ)門前の歴史的景観を構成する代表的な建築物として貴重です。
足利市教育委員会

 

門を入ったすぐに大きな玄関がある。

 

 軒を支える梁が二重になっていた。

 

上がり口には大きな一枚板が使われている。

 

主屋の中心部には田の字型に座敷が配されている。こちらの額は伊藤博文筆。

 

こちらは東郷平八郎筆。

 

欄間の細工は自然のものか?

 

ソファの部屋から庭の眺め。

 

一番西側の座敷。

 

そこから見た庭。

 

2階へも上がれるようになっていた。

 

スイッチはさすがにオリジナルではなさそう。

 

 2階座敷の床の間。

 

照明器具はオリジナルか?

 

付書院の桟。組子細工がとても美しく残っている。

 

2階の窓から、玄関屋根と表門。

 

見事な枝ぶりの松。

 

もうひとつの階段はかなりの急角度。

 

 降りた先の廊下はそのまま内蔵へつながっていた。

 

開け閉めの仕掛け。

 

庭から見た主屋。

 

よく見ると、複雑に入り組んだ庇があった。

あとで調べていて、BS朝日の「百年名家」でも取り上げられていた(2015年11月)ことを知った。

http://archives.bs-asahi.co.jp/100nen/prg_113.html