墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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「小櫃学~小櫃の三大古墳を巡る」講演&ツアー 千葉県君津市小櫃公民館

11月5日の日曜日、 君津市の小櫃(おびつ)公民館主催による、「小櫃学」の講演会&見学ツアーに参加することができた。

木更津駅で久留里線に乗り換え。1両のワンマン運転のディーゼルカー。 

 

機関庫にはディーゼル機関車も。

 

小櫃川に沿った田園地帯をゆったり走る。千葉県民となって20年以上になるが、久留里線には今回初めて乗った。

 

小櫃駅は8つ目。終点の上総亀山駅は5つ先。

スイカの機械は無く、運転手さんに下車証明の紙をもらった。

 

木更津方向。

 

社殿のような外観の駅舎。

 

駅前はがらんとしている。200mほど北、久留里街道沿いにセブンイレブンがあった。

 

会場の公民館は駅のすぐ西側だったが、南に200m行った踏み切りを渡る必要がある。

 

手作り案山子のお出迎え。

 

敷地の隅には蒸気機関車が展示されていた。立派な屋根がついている。

 

前面の車番プレートは手書き。

 

説明板も手書き。九州で25年・120万km以上走ったC12型。

C12287号 機関車歴
昭和22年9月26日 日本車両工場新小岩
22.10 後藤寺機関区配置
24.09 門司機関区転属
24.12 鹿児島機関区転属
45.04 南延岡機関区転属
48.02~49.06 第1種休車
49.06.18 工車203号により用途廃止君津市に引渡し承認
主として走行した線区 後藤寺線、指宿線、枕崎線、高千穂線
用途廃止迄走行距離1,243,398km
※C12287号機関車は久留里線を走行したものと同型です。

 

側面のプレートは健在。

 

 運転台を外から。

 

後ろ側のプレートも手書き。

 

圏央道が出来る前の「あるく小櫃 いまむかし」の地図看板で、「小櫃川は千葉県で一番長い川」であることを知った。

 

10時半から「小櫃学」の講座が始まった。

千葉県の各地域における古墳時代の前期・中期・後期・終末期の各期ごとの様相を詳しく解説いただいて、とても参考になった。

いただいたA4テキストの表紙。

講師の小沢洋氏は富津市の文化財審議会委員だが、県内のさまざまな古墳の発掘調査に携わった地元出身の方で、関東地方最古級の高部古墳群(木更津市)の発掘も手がけており、「房総古墳文化の研究」という大著もある。

https://www.book61.co.jp/book.php/N02846

 

 

講演の後も活発な質疑が続いた。

お昼は各自でだったが、地元の方のご厚意によるけんちん汁、漬物類、柿やゼリーのデザートまでふるまわれて非常にありがたかった(改めて御礼申し上げます)

 

公民館のホールには出土遺物が展示コーナーも。

戸崎城山遺跡の住居跡や戸崎古墳群から出土した須恵器や土師器の坏・甕。

 

そこには戸崎古墳群(53号墳)出土の「子持勾玉」(君津市では唯一の出土例)も。

上記右の玉類も美しかった。戸崎47号墳からの出土で、上段4点は瑪瑙(めのう)製の勾玉。下段は左から蛇紋岩製勾玉、水晶製の切子玉(孔内が丹塗りされている)、碧玉製の管玉になる(戸崎城山遺跡S・T地点 戸崎古墳群 平成12年度調査)

 

戸崎53号墳の調査時の写真も。

 

こちらは寺沢出戸遺跡の出土遺物。古墳時代後期の竪穴式住居群だが、検出された住居跡全てから造り付けのかまどが検出されている。かまどの復元模型もあった。

 

住居跡から出土した土師器の甑や長胴甕。

 

小櫃川中流域古墳群分布図には非常の多くの古墳が記載されていた。

 

このあたりは東京湾から20kmほど小櫃川を遡ったところになるが、細長い平地両端の丘の上に、全長100級の大きな前方後円墳が半径1kmの圏内に3基も残っている。

歩いて回るには距離があるのでバスで移動。想定を超える応募者数だったようで、大型バスは補助席も満杯だった。

巡った各古墳は次回以降で。

 

主催された小櫃公民館のサイトに当日の様子が詳しく紹介されている(その節はお世話になりました)

小櫃学 小櫃の三大古墳を巡る を開催しました - 君津市公式ホームページ