墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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西谷戸横穴墓群 東京都町田市三輪緑山

6月中旬の週末、町田市の横穴墓を訪ねた。 

日頃参考にさせていただいている「関東古墳ベストガイド」に掲載のある、西谷戸横穴墓群へ。

関東古墳探訪ベストガイド関東古墳探訪ベストガイド
 

 

下記の公式サイトによれば、小田急線の鶴川駅から徒歩35分程度、または同駅から鶴川女子短期大学行きバスで「廣慶寺前」下車、徒歩5分とあるが、自宅から車で行ってもなかなか時間のかかる場所だった。

https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/bunkazai/bunkazaimeguru/miwanougaya.html 

 

 

 国道16号から枝道に入って住宅街を上ったり下ったり、東京都と神奈川県を行ったりきたりしながらたどりついた。

頑丈な金網越しに見学する。

 

真新しい解説板があった。なんと昨年整備工事があったばかりだった。

東京都指定史跡
西谷戸横穴墓群(にしやとよこあなぼぐん)
所在:東京都町田市三輪緑山1-25-8
指定日:1992年3月30日
西谷戸横穴墓群は、三輪土地区画整理事業に伴って1983~1984年に発掘調査が行われ、9基の横穴墓が確認されました。横穴墓とは、崖面に横穴をあけて埋葬施設とした古墳時代における墓であり、多くは群集してつくられます。
本横穴墓群は、群集して分布するという横穴墓特有の景観が良好に残っており、1992年、東京都史跡に指定されました。
7世紀前半から後半にかけてつくられたと推定される西谷戸横穴墓群は、この地域において開発を主導した人々の墓と推定されます。特に5号墓から出土した7世紀初頭に製作されたと推定される金銅製圭頭大刀は、被葬者の社会的地位を表す威信財として注目されます。また、5号墓の壁面には、横穴墓が使われた当時に描かれたと推定される人物、船、波状文、三角文の線刻画が確認され、当時の葬送概念を理解する手掛かりが残されています。
2016年、史跡を保護するために整備工事を実施し、1~3号墓は埋め戻し、4~7号墓には銅製の扉付密閉施設を設置、8,9墓墳は吹付コンクリートによる被膜で遺構を保護しています。
2016年10月設置 町田市教育委員会

 

少し離れたところから。

 

説明板にあった遠望写真。もとの状態で穴を覗けるものはなくなってしまった・・・

 

説明板には6号墳の様子や5号墳の出土物・線刻画の写真もあった。

 

前出の公式サイトには、4号墳内部からの写真もある。

https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/bunkazai/bunkazaimeguru/miwanougaya.html 

 

谷戸の南西側・上流方向。右が横穴墓群側。

 

谷戸の北西・下流側。800mほど先に鶴見川上流、谷本川(やもとがわ)が流れている。そこから4kmほど下流の左岸の台地上には稲荷前古墳群がある

 

古墳探訪をはじめたばかりの頃に行った思い出の墳丘。

massneko.hatenablog.com

 

西谷戸横穴墓群の、谷戸の対岸側。

 

西谷戸古墳群の右から1、2、3号墓の密閉された入口壁。

 

右から4、5、6号墓の鉄製扉付きの蓋。

 

8、9号墓は崖の窪みにようになってしまった。

 

横穴墓群の前に覆屋のついた庚申塔(石地蔵)があった。

 つづく。