昨年春に開館した建築模型に特化した展示施設「建築倉庫ミュージアム」へ行ってみた。
りんかい線(又は東京モノレール)天王洲アイル駅から徒歩5分、寺田倉庫本社の一階にある。通りに面した本社受付ではなく、横から後ろへ回ったところに入口があった。
このときは、倉庫(展示室)の一画が「現代ブラジル建築模型展」となっていた。
受付で入場料一般1000円を納めて大きな扉を開けると、まさに倉庫が広がっていた。
イケアの最後のコーナーを3分の1くらいにした雰囲気。
並んでいるのは一点ものの「作品」
公式サイト・建築倉庫によれば、「建築倉庫」は約450㎡、天井高5.2mの大空間に約100の棚が並ぶ、建築模型の収蔵庫かつ展示施設。
展示されている模型は「スタディ」から「完成模型」までさまざまあるが、そのほとんどが国内外で活躍する日本人建築家や設計事務所によるもの。
建築模型は「設計者の思考プロセスを伝える重要な資料として、また完成度の高い彫刻作品としても評価されている」そうだ。
隈研吾による「浅草文化観光センター」(2012年)
雷門を含む周囲の建物がアクリルで示されている。
隈研吾による、ティファニー銀座(2008年)
設計者ごとにまとまって展示されていてるので、複数作品を概観できる。
山本理顕設計の横須賀美術館(2007年開館)
山本理顕の作品も多く展示されたいた。
こちらは現代ブラジル建築のコーナー。
オスカー・ニーマイヤー(1907~2012)、リナ・ボ・バルディ(1914~1992)、パウロ・メンデス・ダ・ホッシャ(1928~)らの作品模型が展示されていた。
オスカー・ニーマイヤーのニテロイ現代美術館。
2年前に東京都現代美術館で圧巻の展示を見た。
細かい木組みが美しかった大島頌太郎による東向島マンション(これはまだ計画案?)
高栄智史による「Project tree-house」
奈良の吉野町での「間伐の過程で主要な建築の柱となる部分を材としてそのまま残しながら、樹皮を剥くことで木を枯らし、間伐しながらにして建築をつくる提案」だそう。
インパクトのある模型だった。
現在25名の建築家の作品が複数ずつ展示されているので、模型の数は100を優に超えると思われます。
細かく作られている模型は「中に入っていく気持ち」で見てしまいますが、そのように見始めると時間がすぐ経ちます。 常設も定期的に入れ替えがあるそうなので、年間パスがあれば通いたいところです・・・
開館は11時~20時。月曜休館ですが、6月中は開館。
ミュージアムショップから一回りして、ギャラリーと間違えそうな本社の玄関。壁画は利根山光人による「いしぶみ」(1966)
プレゼン用の建築模型とは異なりますが、国内外の著名建築物を模型で表現した常設博物館も茗荷谷にあります。