普段は非公開の目黒雅叙園の「百段階段」が会場となっている企画展を見に行きました。こちらのHiさんのブログに素敵な写真で紹介されていて、展示内容にも惹かれていました。
公式サイト・百段階段とは |催し物|目黒雅叙園によれば、通称「百段階段」は昭和10年(1935)築造の東京都有形文化財。目黒川が削った斜面に沿って設置された7つの部屋を、99段の長い階段廊下がつなぎ、各部屋ごとに異なる意匠は当時屈指の著名画家達が仕上げた"昭和の竜宮城"。
今回の企画展示は、祭り・アート・職人・伝統芸能のジャンルから30を越えるアーティストや「地域」が参加。展示品一覧 |催し物|目黒雅叙園
越後妻有や市原で見たトリエンナーレが、一ヶ所に圧縮されたような印象でした。
しかも本来なら主役となるような部屋が今回は”会場”という引き立て役となっているという贅沢。
入場料一般1200円。8月28日まで開催。
(10月以降も別の企画展があり、食事とセットの見学ツアーもあるようです)
目黒駅から行人坂を下ると目黒雅叙園で、入ってすぐに企画展の入口があります。
豪華なエレベーターで3階に上がると会場でが、エントランスにも山口県柳井市の金魚ちょうちんの展示がありました。
3階に上がると靴を脱ぎ、 角を曲るとこの階段が現れます。
床板のケヤキ材は厚さ5cmほどにもなるとのこと。 天井絵も見事です。
まずは一番上へ。通常の建物の6階分になります。
99段でおしまいですが、「未完」や「奇数」での縁起担ぎのようです。
最上階の「頂上の間」では切絵作家の早川鉄兵による「伊吹の森」 の展示。
周囲の襖も切り絵です。
床には柔らかい人工芝が敷かれていました。ベンチもあって階段を上りきって一休み?の方々が大勢おられました。
今度は階段を下りながら各部屋の展示を見ました。
下に続く「清方の間」では鏑木清方の絵が、見上げた四方に描かれています。
室内には島根県浜田市の「石見神楽」の展示。さすがの清方も押されている感じ。
さらに下に続く2間のひとつ、「星光の間」
川村忠晴氏による「草木のあかり」 こちらは綿毛か。
ほおづきが綺麗でした。
その1階下の「草丘の間」では満尾洋之氏による「平成百鬼夜行立体絵巻」
さらに下の「漁樵の間」が、最も豪華な造りのようでした。
壁や天井には絵ではなく浮き彫り彫刻がはめ込まれています。
しかし室内の展示が勇壮なねぶた祭り。
大迫力なので皆が写真に収めます。
豪華な床の間は背中側(柱横のお子さんは浮き彫りです)
2本の床柱は檜の巨木で、中国の漁樵問答の一場面が彫り出されています。
こちらは「十畝の間」の長押に施された螺鈿の飾り。
階段廊下の一隅にもさまざまな意匠が施されていました。
繊細な富士山。
擦りガラスと曲線。
これは何でしょう。
トマソン階段。
途中の窓から見えた、外側からの階段廊下(左)
階段の途中にあったトイレ(見学のみ)
見ていても、ちょっとスースーしました。
撮影はフラッシュ・三脚なしで可でした。
平常時の絢爛豪華さは公式サイトの写真で確認できました。