前回のつづき。
五島美術館とその庭園を巡った後、正面の道を500mほど南東へ歩いた。教会の前を過ぎ、少し道が下り加減になったところに上野毛稲荷塚古墳入口がある。
わくわくしながら通路を進む。
しかし残念ながら、墳丘エリアへの門は閉ざされていた。
詳しい説明板。
世田谷区指定史跡(古墳)
上野毛稲荷塚古墳
所在地:世田谷区上野毛2-12 指定:平成9年9月10日
この古墳は多摩川下流域左岸の武蔵野台地上に分布する野毛古墳群を構成する古墳の一つで、その西端部に位置し、標高33mほどの舌状台地の上部に立地している。
前方後円墳で、規模は全長20数m、後円部の高さ約3mである。前方部はかなり削平を受けているが、本来低い墳丘をもっていたと推定され、クビレ部から後円部にかけては良好に遺存している。主体部は、後円部中央に位置する粘土槨で、鉄剣と直刀の破片が出土している。
野毛大塚古墳に先行する初期の前方後円墳である可能性が高く、野毛古墳群中で最初に築造された首長墳と考えられる。
築造された時期は古墳時代前期、4世紀後半と推定される。
本墳は、田中幸雄氏(上野毛2丁目在住)から平成9年4月、本区に寄付されたものである。平成9年9月 世田谷区教育委員会
世田谷区のサイトにも解説がある(こちらでは全長33mとなっている)
柵の隙間から。
貴重な古墳時代前期の前方後円墳古墳であり、保護のためにはこれがよいのでしょうがせっかく「クビレ部から後円部にかけては良好に遺存している」ので、ときどきはそれが目視できるような見学会・現地説明会を設けていただけると嬉しいです。
地図で見ると周囲は建物で囲まれているようなので、墳丘からの眺めは期待できないかもしれませんが。
こちらの古墳、以前にしゃおめいさんのブログでその存在を知っていたはずのものでありました。あとで調べていて気付きました・・・
写真が少し斜めになってしまいましたが、古墳前の道から環状8号線方向を見ると、少し窪んでいることがわかります。
上野毛稲荷塚古墳からさらに南東に600mほど行くと野毛大塚古墳に至るが、それは次の機会とし、もと来た道を戻った。
途中道沿いにある教会。カトリック東京大司教区上野毛教会。
巨大な並木のある未舗装の私道。奥が崖方向で行き止まり。
お寺もあった。覚願寺。
お寺の隣の幼稚園脇に上野毛自然公園への入口があったので寄ってみることにした。
つづく。