前回のつづき。
ゆいレール・奥武山公園駅の南西にある丘陵中腹の小道を、県道221号から南下してきた。
「ミーガーモー」を過ぎて 左手に広がった景色。
右側の丘陵へ上る行き止まりの道。奥にはお墓があるようだった。
ガイドの方に引率されて小道を右折し少し上ると古い家が残っていた。
敷地の前には井戸があった。
家は小禄村の古い旧家、井戸は「クシンカーガー」といって、昔はノロ(Wikipedia祝女・女司祭・神官)専用の井戸として使用され、他の村人は使えなかった神聖な井戸。
敷地には南国の木々。
一行は、そこからさらに石畳の残る道を登って行った。
途中で振り返ったところ。
途中で階段になり左右から草がかぶさるようになってきた。本土の古墳なら気にならないが、ツアー冒頭でハブの話を聞いているので一人では躊躇しそう。
途中で振り返ったところ。
さらに進んだところから。遠くも見通せるようになってきた。
その先に「森口公園」があった。
丘陵の最高点に向けて最後の上り坂。
公園は周囲をぐるりと見渡せる丘陵の頂上にあった。小禄の字でもっとも標高が高い。
公園といってもそこここに拝所が点在している。
丘はフタコブラクダのような形状で、北側(下の写真中央)がカニマン御嶽(うたき)と呼ばれる最も神聖な聖域となる(公園外で一般は立ち入れない)
さきほどの旧家の井戸・クシンカーガーの位置は、このカニマン御嶽の下になるそうだ。
小高い丘であるのに戦時中の陣地やガマが見当たらないのは位置的要因か、聖地だった故か。
米軍の艦砲射撃の猛攻を受け、大田海軍少将らが自決した旧海軍司令部壕はここから南に1.3kmしか離れていない。
カニマン御嶽を遥拝するように南側の丘には殿(とぅん)と呼ばれる祭祀場がある。
まるで、奥の後円部に対する手前の前方部、という雰囲気でした。
沖縄には前方後円墳はありませんが(古墳そのものも)
とても眺めの良い、気持ちの良い場所でした。
そのような場所が祭祀を行う神聖な場となることは共通するようです。