墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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開館50周年記念「美の祝典 Ⅰ・やまと絵の四季」展 @出光美術館・有楽町

国宝の伴大納絵巻が見られるとあって、5/1の日曜日の夕方に出かけた。

エレベータにあったポスター。

 

伴大納言絵巻は、源氏物語絵巻、信貴山縁起絵巻、鳥獣戯画と並ぶ、日本の「四大絵巻」(すべて国宝)のひとつで、出光美術館が所蔵する。

 

貞観8年(866)に起きた応天門の変が、約300年後の平安末期に常盤光長(藤原光長・土佐光長)によって描かれたとされる。

以下は応天門の変 - Wikipediaより。

応天門が放火され、大納言・伴善男は左大臣・源信の犯行であると告発したが、太政大臣・藤原良房の進言により無罪となった。その後、密告があり伴善男父子に嫌疑がかけられ、有罪となり流刑に処された。これにより、古代からの名族伴氏(大伴氏)は没落した。藤原氏による他氏排斥事件のひとつとされている。

 

炎につつまれる応天門や、取り巻く野次馬たちの烏帽子が渦巻くように描かれる様子、一人ひとりの活き活きとした表情など、細部に引き込まれてしまう。

公式サイトの「特に群像表現にみる精妙な描写、色や形の見事な対比、そして緩急を利かせた巧みなストーリー展開が調和しており、多くの傑作に恵まれた古代・中世の絵巻のなかでもひときわ輝きを放つ魅力的な作品です」という解説の通りだった。

最新の展覧会 みどころ - 出光美術館(東京・丸の内) - 出光美術館

 

ちょうど子どもが歴史年表で「866年・藤原良房が摂政となる」を暗記しているところだったので、「ニュースの一場面」のように感じられた。

 

連休中ではあったものの閉館間際の時間だったので混雑はなく、目の前でじっくり鑑賞することができた。

 

他にも、奈良時代の貴重な絵巻「絵因果経」や8年間の修復を終えたばかりの平安期の「真言八祖行状図」、鎌倉末期~南北朝期の「十王地獄図」(いずれも重要文化財)など、50周年ならではの出光美術館所蔵のお宝を堪能できる。

 

「やまと絵の四季」展は5/8まで。入館料1000円。

5/13~6/12で水墨画、6/17~7/18で江戸絵画を中心とした展示に替わり、伴大納言絵巻も中巻、下巻と別の場面を見ることができるので、そちらも見てみたいと思います。