墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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足立区郷土博物館 東京都足立区大谷田

足立区郷土博物館は綾瀬車両基地から東に700mほどにある。

博物館のサイトの「アクセス」の項では亀有駅か綾瀬駅からのバス利用となっている。

博物館の前には水路と「ひがしふちえ橋」があった。

 

橋の下は葛西用水路。葛西用水路 - Wikipediaの概要には、日本三大農業用水のひとつとあった。流域面積は6000ha=60平方kmなので山手線の内側位になる。ここでは親水公園になっていた。

 

郷土博物館前の銅像。

何を見ているのかと説明板を読んでみたら、名文に出会った。

この地域一帯は、かつて東京府南足立郡東渕江村と呼ばれていました。東は中川、西は綾瀬川の清流に恵まれ、静かな田園風景が緑ゆたかにひらけていました。のどかな春には中川堤の桜並木が光まぶしく咲きほこり、みのりの秋には黄金の稲穂が風になびいて、人びとの心なごます美しい農村地帯でした。

やがて時移り、都市化の波が押し寄せてきて、このあたりも昭和40年ごろには農業がむずかしくなり、近代的な街づくりが必要となりました。かくして昭和43年に土地区画整理組合が設立され、都市計画の基に整然とした街がここに完成しました。

いま、この街に昔の面影は全く見られませんが、培われた心や古里の歴史を偲び、現在、そして未来を美しく生きていくために、芸術院恩賜賞、芸術院賞に輝やく高橋剛先生にお願いしてこの「郷愛」像を建て、足立区に寄贈しました。

昭和61年10月27日 大谷田上土地区画管理組合

 

堂々とした建物。思っていたより大きな規模。

 

入館料一般200円。はいってすぐの資料閲覧コーナーはお座敷風。奥には日本庭園がある。

 

地元中学生手作りの見所マップ。1階が江戸期~昭和期の近郊農業関連、2階は明治期からの工業関連と昭和の暮らしコーナーがある。

 

開館は昭和61年(1986)だが、平成21年(2009)にリニューアルして、東京の「東郊=東側の近郊:足立区、葛飾区、江戸川区とその周辺」をテーマに扱うようになった。

 

都市近郊は野菜の生産が盛んになる。

 

肥溜めの展示も。

 

低地で落ち葉などの肥料が取れないかわりに「汲み取りシステム」が昭和30年くらいまで機能していた。

 

「やっちゃ場」は千住にできた。

 

花卉栽培も江戸期から盛んだった。チューリップ温室は足立区の方の考案。

 

2階はまず「お化け煙突」の模型。

 

工場の数は本所(現墨田区)が圧倒的に多かった。

 

煉瓦関連の展示もあった。

 

型枠やヘラ。

 

隅田川の北岸だけでも、これだけの煉瓦工場があった(荒川遊園の広岡煉瓦工場は南岸)

 

こちらは撃墜したB-29のプロペラ。

 

足立区内は農村以外の全域を焼かれたが、3機落としている。

 

こちらは昭和の住宅1/1。

 

玄関から。

 

ランドセルを放って遊びに出た感じ。

 

直前まで人がいたような雰囲気。

 

昔、家にもあった4本足テレビ。

 

戸棚のガラス模様も見たことあるような。

 

セルロイド玩具も特産品だったという資料。

 

外の展示。千住新橋の親柱(~昭和53年)

 

庚申塔も。

 

他にもいろいろ。

 

敷地内には本格的な庭園があった。「東渕江(ひがしふちえ)庭園」

以下は公式サイトより。

郷土博物館に併設された回遊式日本庭園です。豪放な石組や常緑樹の多い、野趣味が濃厚な庭園で、造園家小形研三氏の設計です。四季折々の自然の変化を楽しむことができます。

小形研三 - Wikipedia

 

奥に植えられていた梅が満開だった。

 

メジロがちょこちょこ動いていた。

 

梅の位置から見た博物館建物。

ここは穴場では。