墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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重要文化財 東京駅(丸の内本屋) 東京都千代田区丸の内

前回のつづき。

12年前の平成15年に重要文化財に指定された東京駅。復原は平成24年(2014年)

開業はその100年前の1914年(大正3年)だが、辰野金吾が設計を依頼されたのはそこから11年遡る1903年(明治36年)

東京駅の全体計画・設備などはお雇い外国人のバルツァーだったが、明治29年に竣工した日銀本店の設計を成し遂げた辰野金吾に駅本屋(ほんおく)が任された。

 

南北に長い駅舎の延長は335m、総工費は約300万円、今の2000億円超。日本煉瓦製造製煉瓦が約767万個、表面仕上げの品川白煉瓦製化粧用煉瓦が92万7千個使用された。

駅本屋の総重量は7万トン。復原にあたっては駅舎をそのままに地下の松杭1万本を撤去し免振装置を組み入れたが、その基礎工事だけで3年かかっている。

 

建物躯体がイギリス積み、化粧用が小口だけを表にしたドイツ積み(小口積み)

化粧用煉瓦の解説板もあった。

 

中央正面の皇室専用乗降口。馬車で乗り付けられるようになっている。

 

中央口改札の脇にある、当時の鉄製窓枠が残っている唯一の遺構。この壁は中央線高架ホームを支える柱と30cmしかスペースがなく、復原にあたっての免震構造も通常よりオイルダンパーを増やしているそうだ。

 

北側のドーム天井。2mある鷲の飾りはオリジナルは石膏製で150kgあったが、FRP素材で3分の1の重さで復原されている。

 

その床面には復原前のドーム内側の様子が表現されていることを今回知った。とても懐かしい気持ちになった。

 

以上が、東京文化財ウィーク2015、東京シティガイドクラブの文化財めぐり「都心の重要文化財建築を見る①」のレポートになります。5つもの重要文化財建造物を巡る充実のツアーでした。

出典のない解説は大部分をその際いただいたパンフレットに負っています。ガイドのみなさんには大変お世話になりました。誠にありがとうございました。

 

今回のコースは、ほぼ下記のコース(順番は逆)でした。

八重洲散策コース | 東京都文化財めぐり

 

なおツアーには②もありましたが、日程の都合で叶いませんでした。来年また機会があれば参加したいと思います。