墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

画像が出ない場合はPCで、クロームOSでお試しください。

東洋文庫ミュージアム モリソン書庫と「幕末展」 東京都文京区本駒込

六義園を巡った後、南側一本隔てたバス通りに面した東洋文庫へ向かった。

f:id:massneko:20151003134016j:plain

 

シンプルな外観。入口の表示に印影もついていた。

f:id:massneko:20151003134101j:plain

 

入場料は一般900円(六義園のチケットを提示すると割引がある)

フラッシュ・三脚なしでの撮影が許されていた。

実はこの前の展示「大地図展」を見るつもりでいたが気がついたら終了していた。現在の幕末展は12/27まで。

ミュージアム - 公益財団法人 東洋文庫

 

入場してすぐの吹き抜けの展示。奥のガラスの向こうは芝生が広がり、その先にカフェもある。左の階段を上がるとモリソン書庫。

2011年10月のオープンで、新しさの残る建物だった。

f:id:massneko:20151003135046j:plain

 

ホールには5m近い大きさの広開土王碑拓本(複製)があった。

f:id:massneko:20151003134944j:plain

 

拓本(四面)の現物も東洋文庫が所蔵する。

f:id:massneko:20151003135004j:plain

 

階段を上がるとモリソン書庫に圧倒される。ここだけでも一見の価値ありでは。

f:id:massneko:20151003135116j:plain

以下は説明板より。

オーストラリア人のG.E.モリソン(1862~1920年)はロンドンタイムズの通信員として北京に20年駐在して中華民国総督府の顧問もつとめたが、滞在中に収集した書籍は約2万4千冊にのぼった。東洋に関する質の高い書籍のコレクションは、1917年に三菱第三代当主の岩崎久彌が今の約70億円で一括購入した。

 

これが基礎となって東洋文庫は1924年に創設され、東洋学分野で日本最古、最大の研究図書館となっている。

 

本を手にとることはできないが、書棚の前にソファが数台あって、本の壁を眺めることができる。

 

この本棚の裏側が常設・企画の展示室になっていた。

はじめは紀元前17~11世紀の甲骨卜辞片。

f:id:massneko:20151003141056j:plain

 

国宝の「文選集注」 6世紀前半に編まれた中国詩文選集を10~12世紀に写したもの。

f:id:massneko:20151003141111j:plain

 国宝の貴重書としてはこの他に4点所蔵する。

三菱広報委員会 | みつびしセンターデジタルギャラリー

 

18世紀に写された魏志倭人伝。

f:id:massneko:20151003141135j:plain

ほかにも、解体新書の現物(翻訳本と、もとの「ターヘル・アナトミア」) など貴重な資料を見ることができた。

 

企画展の桜田門外襲撃之図(月岡芳年・1874年)

f:id:massneko:20151003135715j:plain

 

1853年5月7日の絵入りロンドンニュース

f:id:massneko:20151003135537j:plain

 

このほか、勝海舟や西郷隆盛など幕末の志士たちが実際に手にとって学んだ書籍類が展示されていた。書物を通じて学んでいたからこそ、「武」だけでなく「文」の力が備わったのであろうことが実感できた。

 

カフェの側から。現在の建物は2011年10月竣工で設計は三菱地所。2013年にグッドデザイン賞を受けている。

f:id:massneko:20151003141649j:plain

 

建物とカフェをつなぐ廊下が「知恵の小径」で、アジア各地の名言が原語で刻まれたパネルが並ぶ。ミュージアム - 財団法人 東洋文庫

下記は西夏語で「智者はおだやかに言い、人を伏す 黄河はゆるやかに往き、人をのせる」 手掛かりがつかめそうで全くつかめない。

f:id:massneko:20151003141752j:plain

他に何枚ものさまざまな言語によるパネルがあって興味深かった。

カフェ・レストランは小岩井農場が運営。次回は入ってみたい。