5/6の午後、国立競技場跡近辺を歩いてみようと思い外苑前から歩いてみた。
ワタリウム美術館で気になる展示があったので行ってみた。
途中、青山通りと外苑西通りとの角に青山ベルコモンズ「跡」があった。2014年3月で閉館、1階部分が鉄板で囲われていたが建物は残っていた。
こちらの設計は黒川紀章。1976年竣工なので38年で幕を閉じた。三菱地所が土地を取得し再開発をする予定とのこと。
【売買】三菱地所、青山ベルコモンズを再開発へ|日経不動産マーケット情報
ベルコモンズ跡から外苑西通り(キラー通り)を300mほど上っていくと、左側にワタリウム美術館がある。
ワタリウム美術館の竣工は1990年9月、設計はマリオ・ボッタ (スイス人)
ヴェネツィア大学建築学科在学中にル・コルビュジェとルイス・I・カーンの助手を務めた方でサンフランシスコ近代美術館(1994)なども手がけている。
「ここより北へ」展は5/24まで開催中。大人1000円だが、会期中何度でも入場できる「パスポート制チケット」となっている。
開館は11時~19時。月曜休館で水曜日は21時まで。
館内は撮影不可。下記が公式サイト。「プレスリリース」で展示作品の一部が見られる。
watari-um, Naoki Ishikawa, Yoshitomo Nara, Photo
2階展示室が「青森から北へ」、3階が「二人の原点」、4階が「いよいよサハリンへ」という展示構成。2階は写真、3階は本やレコードと道具類、お二方の幼少時の写真、4階は地図と写真が主だった。
北海道のアイヌの猟法の冬の鹿狩り写真や、夏の光に満ち溢れたサハリンの風景や人々の写真がある。
心に残る展示だった。
解説にもあったが、海峡一つで越えた先であるのに、心理的にはなんと遠く隔たった場所であるかと改めて感じた。
かつてのアイヌ、さらには縄文の人々にとっては、境界もなく連続していたエリア。
「サハリンに暮らしていた先住民は、戦中は旧日本軍に徴兵され、戦後は旧ソ連にスパイ容疑をかけられるなど、その歩みは決して平坦なものではなかった(石川直樹)」とパネル(抜粋)に書かれていた。
ちなみにGoogle mapで見ると宗谷海峡の最短部は46km。稚内ーユジノサハリンスク間は196kmで、稚内ー札幌間260kmよりだいぶ近い。
上のストリートビューの右側がユジノサハリンスク駅。夏のトナカイ祭りが写真に収められた場所、ノグリキまではここから夜行列車に乗ったそうだ。
1階はショップ(膨大な数の写真絵葉書が置いてある)、地下は芸術書を多く扱うオン・サンデーズ。海外展のカタログも取り揃えている。
本展期間中のみ、一角が「ここ北カフェ」にとなっている。カフェ内で奈良美智氏の作品を展示していることを後からパンフで知った