前回のつづき。
下は石岡駅にあった市内の「歴史散策コース案内」
常陸国分寺跡は右端の2番になる。その左上の4番に十一面観音立像とあったのでこちらも見学した。
国分寺跡から南に歩いていくと、煉瓦塀や大谷石の蔵で囲まれた広い敷地のお屋敷があった。
街道に面した一角には廃虚のようなビルがあった。
青の次の字が読めなかったが、下記の方のサイトで「青柳鉄店」であることを知った。会社は別の建物で営業されている。後ろに広がるお屋敷も青柳家だった。
石岡の街並み(13) まほらにふく風に乗って(石岡在住の方のブログで記事数が2000近くも。じっくり読ませていただきたいと思います)
上記のサイトによれば、現在コンビニのある一角も青柳家の敷地だった。巨木が伐られずに残っているのが嬉しい。
そこから観音像に向かう途中にはボウリング場の廃虚があった。震災で建物が損傷して営業できなくなったそうだ(上記サイトによる)
ボウリング場跡から100mほど先の小路を右にはいると、観音堂があった。
お堂の中には、十一面観音が大事に守られていた。
説明板もあった。
県指定有形文化財(彫刻) 十一面観音立像
昭和40年2月24日指定
所在地 石岡市若宮1丁目8番
一木造、漆箔、一躯、像高141cm。像容は高い宝髻、面長な面相、心持ち腰を左にひねり、姿に変化をもたせている。折り返して2段に設けた裳が複雑な衣文をつくり、それが下方に長く垂れて刻む彫り口など、宋風の影響が強くみられ、制作年代は鎌倉時代を思われる。天冠台上の化仏はすべて失われている。技法・表現とも地方化がみられ、在地仏師の造立であろう。
この十一面観音は、かつてこのあたりに置かれた長法(峯)寺にあったものを伝えられる。
平成21年2月 石岡市教育委員会
頭上の化仏がないので十一面観音とはわかりにくいが、端正で美しい観音像だった。赤い扉の外側から撮らせていただいたが、機会があれば表情のわかる位置から拝観したい。
つづく。