墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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桜川のサクラ・後編 茨城県桜川市

前回のつづき。

高峯山で展望台からの眺めを楽しんでから再び里に下り、サクラに彩られた山を遠望した。

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このあと、少しだけ離れた平沢公民館へ。十数台は停められる駐車場がある。

地元の方6人による写真展を見た。

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写真を撮っているご本人もおられて話を聞くことができた。

この時期、山のところどころがサクラ色に、そこに黄緑が交じり、緑へと徐々に移り変わっていく様子を毎日撮影をしているとのこと。

前週4/8の作品には真っ白の高峯山が写っていた。畑の地面は茶色いが、午前中までは山の木々の葉にうっすら雪がついていたそうだ。

 

平沢公民館から300m車道に沿って東にほど歩くと、その道路からの眺めも「撮影ポイント」になっていた。

このあたり(平沢地区)の、山の方に向かう道はすべて行き止まり。

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上記の位置から西側に100mほどの場所から。

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ここでも数人の方がカメラを構えていた。 

 

このあと、櫻川磯部稲村神社へ向かった。

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当神社とすぐ近くの桜川公園のサクラは国の天然記念物指定を受けている。

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 桜川のサクラのサイトにそれぞれについての説明がある。

 

以下は、前回エントリと同じ、いただいたパンフ「桜川のサクラ」より転載。わかりやすい文章、内容だった。

サクラの豆知識

日本に自生す桜(自生種)はたった9種類(山桜・大山桜・霞桜・江戸彼岸・大島桜・豆桜・高嶺桜・深山桜)しかありません。中国には30種類以上あると言われますから、これと比べると少なく感じますが、実はソメイヨシノ(大島桜×江戸彼岸)に代表される園芸品種の桜の数は300とも400とも言われ、ダントツの世界一なのです。

現在日本の桜の8割はソメイヨシノと言われていますが、このソメイヨシノが生まれる江戸末期までは、サクラと言えば自生種の「山桜」のことを指していました。

自生種の桜は一本一本遺伝子が異なるため、花の色・形・開花時期も異なりますが、ソメイヨシノはたった1本の木から接ぎ木で増やされてきた、言ってみれば「クローン」のため、同じ気象条件の下ではほぼ同時に花を咲かせます。これを利用して、日本ではソメイヨシノを基準にした「サクラ前線」が生まれたというわけです。

これだけ日本全土に広がったソメイヨシノですが、成長の早さ故か60年と言われる短い寿命から、近年各地で枯死するものが目立ってきました。補植にまたソメイヨシノを使うのか、それとも他の品種を使うのか・・・

画一的なサクラの風景から多様性を求めて、流れは後者にあるようです。

ところで、日本の国花が「山桜」だと知っていましたか?

実は「桜川のサクラ」も同じ山桜なのです。

ソメイヨシノの下での賑やかな「花見」もよいですが、たまには万葉の昔から歌に詠まれてきたこの山桜の歴史や情緒を感じとってみる・・・「観桜」という気持ちでサクラを見てみるのも素敵では?

 

境内の「白山桜」は、葉桜となっても花が残っていた。

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拝殿側面とその後ろの本殿。

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要石があった。

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鹿島神宮の要石は凹型だが、こちらは先が少し尖った凸型。この場所は鹿島神宮のちょうど戌亥(北西)の方角になるそうだ。 三日三晩掘っても底に行きあたらなかったという話はこちらにもあった。

 

境内には中世、館があった。社殿から糸桜へ向かう小道から土塁・空堀跡を見ることができる。

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南北朝・室町時代の磯部氏の館跡で、東西60m、南北80m、深さ6~7mの土塁及び空堀が二重または三重に廻らされているそうだ。

 

「糸桜」はすでに葉だけになっていた。

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糸桜の向かいには石が組まれ、摂社(末社?)への参道になっていた。

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神社の正面、南西方向に300mほど 直進すると磯部桜川公園があるが、このあとは羽黒駅へ立ち寄って駅前のうどん屋さんで遅い昼食をとり、そこから帰路についた。駅からは、かなりの数の高校生が水戸線に乗り込んでいた。

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今回は事前に周辺古墳を調べて行ったが時間の都合で寄れず。

別の機会に再訪したい。