前回のつづき、今回は建物内部。
下記の通り、平日に限り写真撮影ができる。この日は混雑は全く無かったが、ほぼ全員がカメラマン状態になっていた。室内全体を撮ろうとすると入口ドアあたりで構えることになって滞留するので、順番待ちになる場面もあった。
玄関に入ってすぐの、ルネ・ラリックのガラス扉。
上のガラスの前の床面の見事なモザイク。
大広間脇の「次室」にある「香水塔」
デザインはアンリ・ラパン。繊細な磁器製で、修復を経て美しく蘇っている。
内部に灯りが埋め込まれている。
大広間から大客室に入る。
ルネ・ラリックのデザインのシャンデリア「ブカレスト」が1対ある。
上記の位置の背面、香炉塔のある次室へ続くガラス扉。
大広間へのドア上アーチ内の優美な「曲線+直線=アール・デコ」
続く大食堂の暖炉(を模した台?)
大食堂では、庭に面した窓が優美なカーブを描いている。
壁には立体的な装飾が施されていた。
照明は、ルネ・ラリックによる「パイナップルとざくろ」
重厚な「第一階段」を上がる。大理石がふんだんに使われている。
階段を上がった場所にある大きな照明。2階広間全体を照らす。
「北の間」は、北面する屋内ベランダで、天井まで届く窓からの光が明るく、中庭が望めた。夏期の家族団らんの場として使われたそうだ。
中庭の池。さすがに冬は寒々しいが、夏は涼しそう。
妃殿下居間。大きな鏡、その周囲の大理石に圧力があるが、縁取りや扉に木が多用され、丸い灯りのデザイン(大きな真珠か?)の効果もあって、全体では和らいだ雰囲気になっている。
上記の部屋のラジエーターグリル。
下は別の部屋のラジエーターグリル。旧朝香宮邸の室内は、明かりやドアなどのガラスの什器だけでなく、各部屋にあるラジエーターグリルが意匠もデザインの核になっている。こちらも修復できれいに蘇っている。
姫宮居間 妃殿下の部屋にくらべれば簡素だが、大理石の化粧台、天井の浮き彫り、床の寄木など、凝ったつくりになっている。照明器具はガラスではなく「ロウ石」製。
第2階段(2階の位置)ここを上にあがると屋上階の「ウィンターガーデン」に行けると思われるが、進入禁止になっていた。
第2階段の明かり。この明かりだけ、他と雰囲気が違っているように思った。
階段を降りたところに朝香宮一家が日常で使った「小食堂」があった。
床の間があり天井は杉板で「和風」の部屋。他の部屋に比べれば「日常感」はあるが、照明器具や床面の寄木細工などつくりは豪華。
ほかにも沢山の部屋(20部屋超)があった。
こちらが公式サイト。プロの写真は素晴らしい。
各部屋の写真もあって充実している(お蔭様で、後で自分が撮った写真がどの部屋かが判明しました)
見どころの多い建築物でした。本館が美術館だったときに何度か訪れましたが、建物よりも展示作品の方に目が行ってました。
が、ありきたりの感想ですが、住む家として見た場合、自分ならやはりゴロンとできる畳の部屋が欲しいなあと。