墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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同僚のお墓参り 埼玉県さいたま市北区日進町 満福寺

3連休の中日、同僚のお墓参りに出かけた。

命日は10月18日なので1か月後になってしまった。

 

7年前に大腸がんで亡くなられた。まだ40歳になる前だった。

同じ会社で人事制度関連の仕事していて机を並べた。その後、隣り合う部署に別れたが、入院されてからは自分が上司の立場になった。前の上司の方に病名を伏せるよう頼まれていたので、自分がそのことを知ったのは亡くなる直前だった。

真面目で、理論派で、正義感の強い方で、仕事についてもまずあるべき姿を考えるところから始めるタイプだった。

まだ独身で、大宮のひとつ先の日進の実家から通勤していた。前にお線香をあげに家に上がった時に仏壇の横に小学生高学年くらいのときの剣道着姿の写真があって、ご両親に、子を持つ親としての気持ちが重なった。

下記はそのとき、お父様から伺った「最後の晩餐」の話。

彼は大の焼肉好きで、特に勝どきの某焼肉店のファンだった。聖路加のホスピスは店にも近かったので、最期が近づいた夜に、ご家族で食べにいかれたそうだ。そんな多くの焼肉がどこにはいるのかと思われるほど沢山、彼は笑顔で平らげたとのこと。

亡くなったのはその2日後だったそうだ。

お父様が「いい食事会ができてよかった」を言われたのが忘れられない。

 

赤羽で埼京線に乗り換えると、大宮の次が日進になる。一報を受けて伺った時にはじめて降りた駅。そのときは跨線橋と小さな駅舎だった。

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駅前の商店街を600mほど南にあるくと満福寺がある。

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立て直されたばかりの立派な本堂。奈良の古代の寺院の趣があるように感じる。はじめて来た時はまだ土台だけだった。

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実はこちらに着く前に、商店街の花屋で生花を買おうとして財布を家に忘れたことに気づいた。スイカとカードは持っていたが、2つあった花屋のどちらも不可だった。

困ったと思いながら歩いていたらお寺に着いてしまった。大き目のスーパーとかはないかと、さらに駅とは逆方向に歩き出したら、なんとすぐにイオンがあった。巨大なイオン大宮店で無事購入、助かった。

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お寺とイオンの間、さいたま市立日進小学校は、野球をする大人や校庭で遊ぶ子供で賑わっていた。道路から校庭に越境している木があった。

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満福寺に戻って墓前に花を供えた。ふとお墓の後ろを見たら、墳丘のような盛り上がりがある。これまでは気がつかなかった。古墳の隣なら、ずっと先まで安らかに眠れるだろう。

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お墓の反対側から見た「墳丘?」

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駅へ戻る道すがら、鳥居が見えたので、こちらの日進神社にもお参りした。

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御由緒書きもあった。ご祭神は素戔嗚尊。

歴史のところを部分的に抜粋。「当地は鴨川左岸の大宮台地に位置し、東に切敷川の低地が、西に鴨川の低地がある。中世ここは「加村」と呼ばれ、江戸初期にこれが分村し、「上加村」「下加村」となった。・・・境内南西側は大宮台地の崖となっており、ここからは「出居(でっこ)と呼ばれる清冽な湧水がある。この水は、近年までは天水場である当地の貴重な水源で、上下加村五町歩の水田を潤して鴨川に注いでいた。

創建は、中世、武蔵一宮氷川神社の大神を勧請したことによる。境内の湧水を源とし、五穀豊穣を祈るものだったと伝える・・・」

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台地、崖、湧水のセットは、古墳と関連の深いのキーワード群。

日進神社と満福寺は斜めに100mほどの距離なので、さきほどの盛り上がりはやはり古墳ではないか・・・

 

1月1日午前0時過ぎから餅つき踊りが行われるという。

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 社殿はそれほど大きくないが境内は広く、大きな桜の木が何本も植わっていた。

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 桜の葉の向こうの青空。沢山の葉が風もないのにひらひら舞っていた。

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