前回のつづき。
この展覧会のもうひとつの目玉は、これだと思う。
縄文時代前期、約5500年前の「人頭形土製品」 千葉県成田市出土
案内板のコピーは「静かに眠る縄文のデスマスク」
4月に下総歴史民俗資料館ではじめてレプリカを見て、そのリアルさに驚き、
下総歴史民俗資料館 ムササビ形埴輪 人頭形土製品 - 墳丘からの眺め
6月に印旛郡市文化財センターで再び(別の?)レプリカを見て、レプリカにもかかわらずパワーを感じた。
「発掘のチカラ」展 印旛郡市文化財センター 千葉県佐倉市 - 墳丘からの眺め
今回はオリジナル。
下記の解説前出の図録から(こちらも図録では5500年前となっておりパネル記述と数百年単位の違いがあった)
人頭形土製品(重要文化財) 墓坑群の南端から出土しました。高さ15.1cm、人の頭の半分ほどで、中空で、下端には何かに取り付けるためか紐通しの小孔が4つ穿たれています。表情から縄文人のデスマスクが想像されます。
他の土偶のデフォルメに較べて、目を開けそうなほどリアル。
これも「これを見るためだけに両国に足を運んでもよいのでは作品」だと思うが、知名度が低いせいか、余裕をもってじっくり観察できる。
出土時の状況。300基の土坑群からなる集落遺跡のひとつ、縦114cm、横80cm、深さ30cmの小さな土坑墓から出土した。
佐倉のDIC川村記念美術館で見たブランクーシも思い出した。
DIC川村記念美術館 にわのわ マーク・ロスコ 千葉県佐倉市 - 墳丘からの眺め
縄文時代の遺跡展示では、他にも三内丸山遺跡出土物や、新潟・群馬の火焔土器の展示があった。
三内丸山遺跡の網かご(レプリカ)
群馬県渋川市 道訓前(どうくんまえ)遺跡 縄文中期4500年前
新潟県十日町市 野首(のくび)遺跡 縄文中期 4500年前
野首遺跡出土の板状土偶
胸の位置に顔がある。
弥生時代の土器
吉野ヶ里遺跡出土の筒形器台や高坏。形が洗練されている。
人面付土器3点 弥生時代中期 約2000年前
茨城県常陸大宮市・那珂市
案内板のタイトルは「眠りから目覚めた、おさの顔」
海後遺跡
泉坂下遺跡
o
小野天神前遺跡
壺は再葬用の骨壺として使われたようだ。
3遺跡は茨城県北部の那珂川、久慈川沿い。
ヤマトから古東海道が千葉を抜け霞ケ浦を抜けていった先にあった場所。
巨大な甕棺も展示されていた。吉野ケ里遺跡出土 弥生中期 約2000年前
つづく。