墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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こども小網代ボランティア・クリーンアップ

日曜日、以前たまたまネットで見つけた清掃ボランティアに家族で参加した。

三浦半島の油壺の近くにある「サンクチュアリ」

「浦の川」という短い川の流域だが、源流から河口干潟そして海までの自然の生態系が、人工物でさえぎられることなくまるごと一体となって残っている場所は、関東地方でここしかないそうだ。

面積は70ha。代々木公園54haや新宿御苑58haよりも広く、全域が首都圏近郊緑地保全区。

神奈川県や三浦市、NPOボランティアや京浜急行などの支援企業によって、保全活動が行われている。今年の7月の一般公開に向けた整備が進行中で、それまでは一般の通行は禁止されている。

ただし、毎月第3日曜日は「小網代(こあじろ)ボランティアウォーク」が行われている。

3月16日は子供向け自然観察と清掃活動がセットになった親子向けのプログラムだった。

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9:45に小網代湾の白髭神社集合。

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神社の案内板。天然の避難港のような地形が、安全を願う拠り所をつくらせたのだろう。

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 手水鉢に、海の神社らしさが溢れ出ている。f:id:massneko:20140316093525j:plain

真っ赤な社殿。鈴が4連もあった。

写真真ん中下の横長の石が、案内板にあった「かんかん石」。石でたたくと金属のような音がした。

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神社の右手から林道のような道にはいり、小さな分水嶺を越えると小網代の森となる。

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干潮時で、湾内には干潟が広がっていた。

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ボランティアの方々の、長年にわたる献身的な努力によって、貴重な自然が守られて来ている。薮を刈ったり土を積んだり、人の手をかけないと、「自然」にはならないようだ。明るい林床、湿潤な谷があってこそ、生物の多様性が高まるそうだ。

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立派なボードウォークを整備中。現在は立入禁止区域だが、ボランティア・プログラムの一環で歩かせてもらえた。作業者以外が立ち入ったのは、この日がはじめてだったよう。U字型の谷になっており、谷といっても幅広で、まるで尾瀬のよう。

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左右の森との境界には、今も背の高い草が生い茂っている。かつては、平地の全域が同じように背丈以上の草木で覆われていたのを、人の手で刈っていったそうだ。今年7月になっても完了することはなく、沢山の箇所で手入れを続けて行く必要があるそうだ。

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森に続く道。ところどころに津波避難のための上り道がつくられている。木々の密度は高いが、まだ葉がないので明るく見通しがよい。

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 川筋は複数ある。木道の分岐点の広場。

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その後、干潟に戻り、大人は清掃活動、子供は自然観察。海からはいろいろなものが流れ漂着するので、地道な清掃活動が必要。

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 観察される主役は、カニ。小網代には固有種はないものの、何十という種類のカニが棲息している。

「小網代の谷のカニ図鑑」という小冊子を買ったが、20種以上のカニがイラストで描かれていて、カニってこんなにきれいで多様な生き物だったのかと教えられた。

干潟のカニは、棲息エリアが宅地割の様に整然と分かれているそうだ。f:id:massneko:20140316110304j:plain

とんびも多く飛んでいた。魚を捕るところをはじめてみた。f:id:massneko:20140316112231j:plain

12時過ぎに解散。港の突堤から見た小網代の森。

f:id:massneko:20140316122132j:plain今回の関係者のみなさま、これまで保全に携わっているみなさま、貴重な経験をさせていただきました。

誠にありがとうございました。