大田区郷土博物館で開催中の「川瀬巴水展」を見る。入館料無料。
生誕130周年記念展で10/27から3/2まで開催。前期、中期、後期の展示替えがあって、後期の展示を見た。戦後すぐの昭和20年代の日本各地の風景が、見事な色彩の浮世絵版画で表現されていた。前期展示は関東大震災後の日本各地の風景だったとのこと。2つの時代は20年の開きがあるが、図版でみると風景にはあまり違いがないように見える。(昭和20年代と40年代の20年間での違い大き過ぎるのかも知れない)
インターネットミュージアムで、展示の様子が紹介されている。
http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=view&id=388
スティーブ・ジョブスも愛好者だったということでも再人気となっているようで、来場者層は幅広かった。が、平日の昼なのでそれほど人は多くなく、じっくり見ることができた。
図録は売り切れ。絵葉書のセット「水辺の風景編」を買った。
「大森海岸」(東京二十景) 昭和5年
前期展示(?)なので現物は見られず。が、絵葉書でも、夕暮れ時の雨模様の雲、水辺に映る光、女性の着物の鮮やかさ、が合わさって素晴らしい。
このような表現は、一流の絵師、彫り師、刷り師が協働してはじめてできるものだが、「簡素化した遊び」として、「写真を漫画調、水彩画調に変換するアプリ」のように、「写真を浮世絵版画調に変換するアプリ」があっても面白いのではないか。
・湯殿神社
見終わって西馬込駅に向かおうとしてすぐに、大きな公孫樹の木が目にはいったので、木に向かって歩くと、湯殿神社があった。
2本の公孫樹。樹高20mはありそう。
その先の石段の上に社殿があった。
社殿から振り返った眺め。
社殿の奥にさらに石段が続き、その先に祠があった。
境内はあまり広くはないものの、別の巨木も聳えていて古社独特の気配があった。
大田区のHPで調べてみたら、このあたり戦国時代の城郭で、特に湯殿神社のあたりは城主の館と伝えられているとのこと。
ちなみに「東京坂道さんぽ」さんのブログでは、かつての城郭エリアが地図に落とし込まれていて、その広さを実感できる。
http://blog.livedoor.jp/kf7654/archives/52071578.html
先日手賀沼墳行の帰りに、出羽三山参拝記念碑を見たばかり。
この界隈も、「富士講」や「伊勢講」よりも、出羽三山を信仰する講が「強かった」のか。