墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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御廟山古墳 大阪府堺市北区百舌鳥本町

今回の百舌鳥・古市古墳群探訪で最後に訪ねた墳丘は御廟山古墳でした。

 

いたすけ古墳から歩くと南西の前方部右裾側に出ます。ニサンザイ古墳、いたすけ古墳と同様に、長軸が東西方向となる墳丘です。

中央から右方向が墳丘南側面で右奥に後円部、南側面だけに造り出しあり。左方向が前方部先端面です。

 

墳丘南側の周濠。

 

鏡のような水面でした。

 

前方部先端側の堤を北上します。

 

前方部側の堤にある永尾大神。御廟山古墳の拝所はありません。

 

神社の先にあった説明板。

御廟山古墳
時代:5世紀前半
古墳の規模:墳丘長203m、後円部径113m・高さ18.3m、前方部幅136m・高さ17.8m
古墳の形:前方後円墳
墳丘は3段に築かれ、南側のくびれ部のみに造り出しがあります。墳丘の周囲には、かつては二重の濠が巡っていましたが、外濠は埋没しています。
発掘調査の結果、墳丘の一段目テラスには円筒埴輪が隙間なく並べられていることがわかりました。造り出しとその周辺からは囲形埴輪と家形埴輪のほか、様々な形象埴輪やミニチュア土器、魚・笊を表した土製品が見つかりました。これらは造り出しで行われた祭祀の一端を示していると考えられます。
近世には、本墳は東にある百舌鳥八幡宮の奥の院とされ、崇敬を集めていました。
堺市

 

前方部先端側の様子です。

 

墳丘の北側面の周濠を。


前方部左隅側から全容を。

 

スマホ広角で。

 

上記から阪和線の百舌鳥駅までは250mほどでした。

 

阪和線の西側には長塚古墳や収塚古墳など、未探訪の墳丘がまだまだあったのですが、時間の関係で次の機会としました。


この日の午後は八尾空港へ。古市古墳群をセスナで空から堪能しました。

massneko.hatenablog.com

いたすけ古墳 大阪府堺市北区百舌鳥本町

前回の善右ヱ門山古墳から西側を振り返ると、いたすけ古墳。

 

後円部先端側から。

 

墳丘南側側面の周濠。墳丘長146mの前方後円墳です。

 

くびれ部の対岸あたりから。右が後円部、左が前方部。

 

前方部南側に、コンクリートの杭と橋の名残りがあります。

 

その先にあった説明板。

濠の杭は、かつて墳丘を宅地造成しようとした業者が架けたものでした。

いたすけ古墳
国史跡 1956年5月15日指定
史跡名称 百舌鳥古墳群
時代:5世紀前半
古墳の形:前方後円墳
古墳の規模:墳丘長146m、後円部径90m・高さ12.2m、前方部幅99m・高さ11.4m
いたすけ古墳は百舌鳥古墳群のほぼ中央に位置しており、墳丘が3段に築かれ、南側のくびれ部には造り出しがあります。
百舌鳥古墳群では第2次世界大戦後の開発によって古墳が次々に破壊され、1955年にはいたすけ古墳で宅地造成計画がもちあがりました。濠に残る橋は、古墳を削って土を運び出すために架けられたものです。まもなく、いたすけ古墳の破壊をくい止めるために市民による保存運動が起こり、その中心を地元の学校の教員や生徒たちが担いました。運動が始まって2か月あまり、堺市がいたすけ古墳の土地を開発業者から買い上げる決定をし、1956年5月には国史跡に指定されました。
保存運動のさなかに後円部で見つかった衝角付冑型埴輪(市指定有形文化財)は、堺市の文化財保護のシンボルマークとなっています。
堺市

 

前方部左隅側から、墳丘の北側の周濠を。

 

墳丘を、前方部左隅側から。左奥へ後円部。

 

周濠の北側も、墳丘を”愛でやすい”公園になっています。

 

守った方々がいて、美しい墳丘が残りました。

 

墳丘に木々が無いので墳形が把握しやすくなっていますが、いい場所にいい形の木が。



北側にも説明板。

いたすけ古墳
国史跡 1956年5月15日指定
史跡名称 百舌鳥古墳群
時代:5世紀前半
古墳の形:前方後円墳
古墳の規模:墳丘長146m、後円部径90m・高さ12.2m、前方部幅99m・高さ11.4m
いたすけ古墳は百舌鳥古墳群のほぼ中央にあり、墳丘が3段に築かれ、南側のくびれ部には造り出しがあります。前方部は幅が広く、長さが短い特徴的な形をしています。
1955年、宅地造成計画によって破壊の危機に直面しましたが、市民を中心とした保存運動によって国史跡に指定されました。南側の濠の中に残る橋げたは宅地造成のために架けられた橋の名残です、後円部から見つかった衝角付冑型埴輪(市指定有形文化財)は、堺市の文化財保護のシンボルマークとなっています。
後円部の南東側には、いたすけ古墳と関わりのある古墳(陪塚)と考えられる善右ヱ門山古墳があります。
堺市 2018年3月

 

後方部斜め先端側からの全貌。右奥へ前方部。