前回の牛渡牛塚古墳から西に2.5㎞の霞ヶ浦湖岸には横穴墓があった。
国道沿いに標識が立っていた。
すぐ後ろの玄室はむき出しで、地蔵様が建立されている。
下記の常陽リビング記事(2008年)によれば、﨑浜横穴墓群は昭和初期の県道敷設でその大部分がはぎ取られ、現在残っているのは3分の2ほどの16基で、それらも前室や羨道は削られている(↓図があるのでわかりやすい)
https://www.joyoliving.co.jp/special/heritage/00020/
かつて立っていた現地説明板は今はなく、その代わりに(?)地質の方の新しい解説板があった。
崎浜・川尻ジオサイト
筑波山地域ジオパーク 霞ヶ浦ゾーン
カキ化石床の歴史遺産
崎浜から川尻にかけては、約13万~12万年前にこの地域が海(古東京湾)であった時代の干潟に生息していたカキ化石の密集層が見られます。これらのカキ化石床を含む地層を掘りぬいて作られた崎浜横穴募は貴重な歴史遺産となっています。また、約7000年~6000年前の縄文海進時後の海面低下で形成された湖岸低地帯は見渡す限りのハス田となっており、レンコンの一大産地となっています。(横穴墓解説部分)崎浜カキ化石床の墓は、横穴を掘って死者を葬るタイプのもので、横穴墓と呼ばれています。一段高くなっているところは、遺体を安置した場所です。このタイプの墓は、茨城県では非常に珍しく、とても貴重なものです。
(他部分は省略)
国道と、露出した玄室。
先へ進んで振り返って。
確かに、カキ化石が積もった地層がすごい。
12万年以上の、人が来る前なので、貝塚ではない。
こちらには地蔵座像が。
後ろは棚状になっていた。
フラッシュで。天井はドーム形状。
地蔵様の前から。
その西側の2つ。
上記の右側、片側寝台タイプ。
こちらは両側寝台タイプ。
フラッシュで。
こちらは奥壁に平行して寝台がある。
その隣室は両側タイプ。
一方に座らせたいただいて対面を。
奥壁から外を。かつてはこの前に前室と羨道があったはず。
天井内側表面も、カキ化石がびっしり。
文化遺産オンラインにも記載がある。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/250605
目の前の国道は「かすみがうらマラソン」のコースでもあるそう(2020年は4月19日開催)
30キロ地点の辺り。
https://www.kasumigaura-marathon.jp/course/
20年以上前に一度、この大会に参加しました。古墳に興味を持ったのは7年前ですので、もちろん横穴墓の記憶はありません。
そもそも30km過ぎは、一番きつい時間帯ですしね。
なんて知った風に言ってますが、もう20年近くマラソンはしていません。
最初の解説板の後ろに、崖上への路があったので行ってみました。
最後の坂を登ると。
墓地と祠がありました。
樹木の隙間から、霞ヶ浦の湖面が広く見えました。