前回の一条恵観山荘見学後、タイミングよく来たバスに乗って鎌倉駅へ。乗った「報国寺」からほぼ満員になってしまい、途中の停留所では乗れないお客さんが結構いらっしゃいました。
鎌倉駅ではちょうど来た湘南新宿ラインで渋谷に向かい、國學院大學博物館で開催されていたミュージアムトークの終盤15分ほどを聴講することができました。
國學院大學・青木先生の講演テーマは「古墳築造技術の歴史的意義」
最後の部分だけではありましたが、大陸や半島からの時代ごとに技術(版築や土塊積み)の伝搬や、技術があって可能となる形式(高い墳丘)など、非常に興味深いお話を伺えました。
生協で著書も購入し、じっくり読ませていただいています。
展示はエントランス近くの周囲のガラスケースに。
パネルの解説によれば、百舌鳥古市古墳群が世界文化遺産に登録されたことを記念して、國學院大學博物館・図書館が所蔵する関連資料を展観するものとのこと。
企画意図として、「単なる墓ではない巨大人工物ー古墳ーの姿を点検しながら、古墳の始まりと終わりや、葬祭や神祭りとの関わりに注目し、かかる疑問をひも解いていく糸口の幾つかを示してみたい」とありました。
http://museum.kokugakuin.ac.jp/event/detail/2019_kofun.ht
展示品は、文書・図絵を除き撮影可でした。
こちらは誉田御廟山古墳(伝応神天皇陵)出土の円筒埴輪残片(5世紀)
天理市の西殿塚古墳出土の円筒埴輪残片(3世紀)
現地へは3年前にツアーで訪れました。
三角縁神獣鏡(4世紀・出土地不明)
小札鋲留眉庇付冑(5世紀・出土地不詳)
千葉県市原市の姉崎二子塚古墳(5世紀)の出土品
鏡・銀製耳飾・衝角付冑残片・鉄鏃・勾玉・棗玉・管玉・立花
姉崎二子塚古墳は、古墳巡りを始めたばかりに訪ねた思い出の深い墳丘。
茨城県大洗市の日下ヶ塚古墳(4世紀)の出土品も。
石釧・鉄製模造品(斧・刀子・鎌形)・石製模造品(立花・鉇・鑿・鋤・鎌・刀子形)
1年前に訪ねましたが、とても眺めのよい場所に築かれていました。
沖ノ島出土と伝わる内行花文鏡(4世紀)
福島県白河市の建鉾山遺跡(5世紀)出土の小型鏡・鉄鉾・鉄剣・石製模造品(鏡・剣・勾玉・玉・斧・鎌形)
馬場都都古和氣神社の旧社地と伝わる禁足地から出土。古墳と神社のつながりが実感できます。
斉明陵の有力候補・牽牛子塚古墳からの出土品も。
夾紵棺(きょうちょかん)とは、麻布を漆で何重にも貼り重ねて作った当時最高級の棺。その残片とガラス玉。
こちらも3年前に。
國學院大學博物館の企画展コーナーでは有栖川宮家・高松宮家ゆかりの新収蔵品展が開催されていました。
目を惹いたのは、ボンボニエール。
ボンボニエールで検索すると、こちらのブログにわかりやすい解説が。
フランス語で、ボンボン(砂糖菓子)を入れる菓子器(Bonbonnière)のことで、日本の皇室では明治22年(1889)の憲法発布記念式典以来、公式行事の引き出物として贈られるようになったのだそうです。
https://www.yamada-heiando.jp/media/bonbonniere/
どちらの展示も10月27日まで。常設展にも圧倒されます。入館無料、おすすめです。