墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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「縮小/拡大する美術 センス・オブ・スケール展」 @横須賀美術館

4月20日の土曜日、観音崎の手前にある横須賀美術館を初めて訪ねた。車なら横浜横須賀道路の終点の馬堀海岸ICから5分の距離。着いたのは昼過ぎだったが地下駐車場に停められた。 

 

建物は山本理顕 設計工場が手がけ、2006年7月の竣工。コンセプトは「地形を利用した景観と建物との一体化」だったそうで、海側から見た時に背後の森への視線が抜けるよう建物半分は地下に埋まっており、それが塩害対策にもなっているそう(下記公式サイトより)

http://www.yokosuka-moa.jp/museum/kenchiku.html 

 

ガラス箱に横長の円筒を収めたような、“ダブルスキン構造”で、外側には錆や経年劣化が少ないガラスを、大きな殻のように全体を包む内側には溶接した鉄板を用いている。

 

建物側からは緑の芝生の先に東京湾が望める。

 

眺めを楽しめる位置に、テラス席もあるレストランが。

 

その先に企画展入口があった。手前のベンチも企画展の作品。

 

別の角度から、鈴木康広による「日本列島のベンチ」を。

円い入口からの“橋”の下は、吹き抜けの常設展示室になっている。

 

企画展最初の部屋は、平町公による「京浜工業地帯の掟 磯子・横須賀隆起図」

幾面もの壁に連続する三浦半島は没入できる絵巻物、或いは”旅の絵本”。

 

ひよっこのタイトルバックを手がけた田中達也の作品の部屋も。

 

そう来ましたか!と感心してしまう作品が並ぶ。 

 

企画展のコンセプト「スケール」の旅を、”頭”でも楽しめる。

パネル展示では、ホチキスの芯が机上の書類の山になったり、エスカレータのステップになったり、図書館の本棚になったりする「関係変化」がわかった。

 

こちらは高橋勝美による精巧なミニチュア建物シリーズ。

 

上記の中央の店に接近して。

 

ほかにも岩崎貴宏、国友一貫斎、高田安規子・政子、中谷宇吉郎、野村仁、ロバート・フックらの作品が見られる。

6月23日まで開催、一般900円。 

 

このあと地階の常設展示や谷内六郎館も見て回った(常設のみの料金は谷内館も含め310円)

 

企画展示室を見下ろせる廊下から。

天井や壁の丸い開口部は、その大きさや数で光の分量や熱、視線をコントロールしているそうだ。

 

上記の廊下を逆サイドから。 

 

そこからは”ダブルスキン”の隙間空間が見えた。

 

天井側の”隙間”

 

屋上にも上がることができる。螺旋階段とエレベータでつながる”ペントハウス”には無料の望遠鏡も。

 

ガラス天井の色は海の浅瀬のイメージか。

 

ズームすると富津岬の先に木更津の工場。

 

手前の海上では、自衛官らしき方々がボートで訓練中のようだった。

 

振り返った山側は観音崎公園・山の広場へ連続している。

 

”ペントハウス”から螺旋階段を下りるとエントランスホールに。

 

妻も同行していたので、レストランでスパゲティ(パスタですね)などを食して帰路についた。

 

追記

近くの観音崎灯台へは3年前に訪ねた。

 

走水神社へは5年前に。

 

 神社と美術館との間の道路沿いにある煉瓦建物は明治期のもの。

 

横須賀港では軍港クルーズも。

 

横須賀は細道・坂道・階段道の宝庫でもあります。

 

古墳もあります。