墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

画像が出ない場合はPCで、クロームOSでお試しください。

新屋古墳(第1号墳) 長野県上田市上野

前回の塚穴古墳見学後は、標高で140mほど下り、神川の右岸に立地する新屋(あらや)古墳へ向かいました。

 

古墳のすぐ手前で上信越自動車道の長大な高架をくぐります。

 

橋の下の説明板には「ローマン橋」と名付けられたこと、説明板前のポイントに立つと頭上からせせらぎが聞こえることが記されていた(ことを後で知りました…)

 

自分は道路わきの石塊が気になって立ち寄ったものの、古墳とは関係なさそうでした。

 

ひとつ隣のアーチでは補修作業が。本当にご苦労様です。

 

アーチは全部で20連も!

 

アーチをくぐったすぐ先の木立の中に、目指す墳丘がありました。

 

南側に向けて開口。

 

その説明板。

市指定記念物(史跡)
文化財保護条例第5条の規定により左記の通り指定する。
種別:記念物(史跡)
名称:新屋古墳(第1号墳)
所在地:上田市大字上野字鴻呂館792-イ-2

指定年月日:昭和48年4月9日
新屋古墳(第1号墳)は11基の新屋古墳群のなかで、墳丘石室共に現存するただ1基の古墳で古墳時代後期の円墳である。墳丘の規模は、南北径12m、東西径13m、高さ3m、石室は片袖が縮小した両袖型横穴式である。奥壁には一枚の平石を立て、幅1.96m、玄門幅1.78m、中央部がわずかに張っている。側壁は2枚の平石を立てて基部をつくり、上部を小口積にして、天井に大きな2枚の平石をのせている。玄室の奥行きは、左壁部3.35m、右壁部3.02m、羨道部の奥行き1.55m、羨門幅1mである。
保存上の注意
・墳丘の崩壊を防ぐため、墳丘上にのぼることを禁ずる。
・墳丘の雑木などをかり払い古墳の保護を計る。
・許可なく現状変更を禁ずる。
昭和49年12月1日 上田市教育委員会

 

羨道の上に大きな天井石が載る。開口部の高さは膝丈ほど。

 

墳丘上には何本も木が。

 

まず内部をフラッシュで。

 

四つん這いで進みながら、奥壁を。

 

奥壁前から振り返って。

 

 開口部に向かって左側側壁。積まれた石の平滑面は、割って作り出したのでしょうか。

 

右側の側壁。どちらの壁も上にいくに従って内側に迫り出す、「持ち送り」の造りになっています。

 

開口部手前から外の眺め。

 

天井の隙間から、墳丘上の木が見えました。

 

開口部を背にした眺め。目の前に果樹園が広がります。

 

上田市文化財マップには石室実測図も掲載されています。

新屋古墳(神科) | 上田市文化財マップ