墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

とうてい山古墳 愛知県西尾市東幡豆町下側内

前回のつづき、12月上旬の西三河古墳旅の最終回。

吉良吉田駅から名鉄蒲郡線、ワンマンの2両編成に乗車。後ろの車両はドアが開かないのでしばらく他に人がいなかった。

 

ときどき南側に三河湾を見ながら田園地帯を進む。こちらは後面展望。

 

そのまま乗れば豊橋停車のひかりに乗れたが、まだ陽があったので、もう一ヶ所、古墳探訪をするために、東幡豆(ひがしはず)駅で下車した。

 

駅から近いということも、その”決断”を後押しした。

ただし、グーグルマップの雰囲気は正しいアプローチを示していないようだった。 

 

東幡豆小学校のすぐ北で国道247号に出ると、向かい側に標柱が!

 

標柱がなければ民家の入口にしか見えない。

 

少し入ると、別の標柱。

 

そこを上がるとさらに別の標柱。

 

矢印の方向を見てみると・・・

 

結構草深い。

 

その先でまた標柱を見つけてほっとするも・・・

 

竹薮のトンネルはすでに暗かった。

 

そこを抜けると、生け垣とベンチが見えて一安心。

 

しっかりした墳丘が現れた。

 

柵に沿って巡っていくと・・・

 

横穴式石室への入口が。

 

金網扉で施錠されているが、撮影用の(?)隙間があった。

 

手前側の羨道の上にも大きな天井石が乗る。ちょうど 夕陽が差し込むタイミングだった。

 

明暗の差が大きかったのでフラッシュも利用。

 

奥壁は大きな一枚岩。素晴らしい石室が見られて、来た甲斐があった。

 

羨道の側壁。

 

その奥の玄室の側壁。

 

石棺の中には薄い板石の破片が集められていた。

 

説明板も。古墳の名の由来は「尊い人の山」と知って、ちょっと感動。

幡豆町指定文化財 とうてい山古墳
この古墳は、6世紀後半の円墳で墳丘の直径は、およそ21mあり現在まで町内で発掘された古墳では最大規模である。また、その出土品の多様さ、石棺の大きさからも三河地方屈指のものであり、この地方の相当有力な豪族のものと思われる。「とうてい山」が「とうとい人の山」から変化したと伝えられるのもうなすける。内部は横穴式石室で石室の全長8m、そのうち玄室は4m、幅と天井の高さは、ともに2.8m。石棺は佐久島の砂岩6枚を使い長方形の箱型に組み立てたもので(現在は4枚)内法は縦2.2m、横1.1m、深さ0.9mである。
昭和39年盗掘にあい器台などの、主な土器類は持ち去られたが昭和42年の発掘調査での出土品は、めのう、水晶玉、ガラス玉類、金環、鉄製馬具、金銅張馬具飾板、やじり、須恵器など多数にのぼる。(これらは歴史民俗資料館に展示してあります)
幡豆町教育委員会

 

陽はすぐに弱くなった。 

 

墳丘前から三河湾。 

 

北側からみた墳丘。

 

振り返っての山側。

 

来た道を下る途中で。三河湾に浮かぶ前島(右)と沖島(左)

 

駅の手前に気になる神社が。 

右の石柱には「愛知県千名称 幡豆河岸」と刻まれていた。

 

石段を上がるとすぐ拝殿。

 

参拝して振り返って。

 

拝殿の左手に「わんかし塚」との解説があった。

わんかし伝説
小見行(こけんぎょう)村に、八兵衛というかじやがいました。八兵衛は働き者でしたが、根っからのお人よしでいつも貧乏暮らしでした。息子が嫁さんをもらうことになった時も、客の膳をそろえることができませんでした。
困った八兵衛は、いつもお参りしている観音さまに「膳を貸してくだされ」、とお願いしました。すると、観音さまは、「手をたたいた数だけの膳と椀を貸すが、一日だけじゃ」と、おっしゃり貸してくれました。
その後、人々は事あるごとに膳を椀を借りました。しかし、大助という酒好きの男が、酔って一日限りの約束を破ったので、膳も椀も消えてしまい、二度と借りることができませんでした。
はずの民話

千葉県の岩屋古墳にも椀貸し伝説があった。横穴式石室で須恵器碗の副葬品を見た人が考えた話ではないか。

 

電車の到着に合わせて東幡豆駅に戻ったが、誰もいなかった。

 

駅前の「はず夢ウォーク」の案内板。よく見ると「東幡豆海岸とこどもの国コース」が、とうてい山古墳を通っており、さきほど辿った道が掲載されていた。

 

ここから徒歩10分ほどの東幡豆海岸からは、前島までの500mほどを干潮時に歩いて渡れるようだった。次の機会に訪ねたい。

 

細いホームで電車待ち。

 

ホームから見た東幡豆の駅舎。

 

以上で、12月2日の西三河古墳旅、終了です。

 

みなさま、新年おめでとうございます。今年も墳行中心に毎日更新を目指したいと思います。

明日からは、12月7日~10日に「大人の休日倶楽部パス」を初めて使った旅の記録となります。

本年もどうぞよろしくお願いします。